昼下がりの遊戯 11 - 12
(11)
「そして、凄く感じやすいよね」
ヒカルの素直な反応に満足しているかのような笑みを浮かべながら
触れている指をゆっくりと円を書くように擦ると
その部分がビクビクと微かに痙攣する。
「ああっ!あっ…あっ!」
ヒカルは甘い刺激に耐えきれずに喘いだ。
ブリーフ越しのアキラの愛撫をもっと感じたいかのように、
無意識に腰がうごめく。
「ふふ 進藤。どうして腰を動かすの?気持ちいいの?
じゃあ…もっと気持ちよくしてあげるね」
アキラは幼子をあやすような言い方でヒカルの耳元でささやき
ヒカルのブリーフに手をかけ、ゆっくりと脱がした。
あらわになったヒカルの秘部はヘソの方向へ大きく反り返り、
赤く充血した先端は透明な粘液に包まれててらてらと卑猥な光を放っていた。
「こんなに濡らして…女の子みたいだね。ほら、こんなに糸が引いてるよ。
いやらしいね。」
アキラは薄笑いを浮かべ、指で掬い取った粘膜をヒカルの目前に持ってくると
わざと音がたつように指の先を擦り合わせ、
糸を引く粘膜の様をヒカルに見せ付けた。
「……馬鹿やろっ…そんなもん…見せるなよっ…」
顔を真っ赤にして悪態をつきながらヒカルがアキラを睨み返す。
だが、その目の表情はあきらかに欲情していた。
(12)
「そんなもんって…自分のだろう?」
ヒカルに視線を合わせたまま、自分の指先をぺろりと舐めた。
液の付いた指をヒカル自身に見立てて、いつもの愛撫のようにゆっくりと。
ヒカルは自分自身が舐められているかのような錯覚を覚え、ピクッと肩を震わせると
羞恥心に大きく潤んだ瞳を伏せた。
アキラはそんなヒカルの様子を愛しそうに見つめている。
竿の部分を手の甲で、触れるか触れないかの微妙な刺激を与えてやると、荒い息が
余計に震えを帯びてくる。
「どうしようか…触って欲しい?それとも舐めて欲しい?」
ヒカルはいやいやをするように首を振る。
「して欲しくないの?…ふーん……ボクはしてあげたいんだけど」
そう言うと両手をヒカルのペニスに被せるようにした。しかし、決して触れてはいない。
「まず、ここ全体を擦って…」
アキラはその言葉と共に、擦りあげる真似だけをする。触れられていないペニスにも
手のひらの温かさが伝わり、実際に触られているような感触さえする。
「次に、ここの入り口を指先でくりくりって…」
アキラはまた言葉どおりの行動をした。…もちろん真似だけで。
「進藤って好きだよね、ここ弄られるの」
「ふ、ぁ…」
アキラのいつもの愛撫が思い出され、思わず小さな声が漏れてしまった。
「…触ってないのに感じてるの?」
「――!!」
ヒカルは真っ赤になってアキラを睨み付けた。
「そうやってまた睨む。本当にカワイイねキミは」
どんなにヒカルが睨んでもまったく意に介さないアキラは、さっきの野菜をとりだした。
取り出した野菜は二つ。
「どっちがいい?」
両手に掲げるのは…ナスと、沖縄名産ゴーヤ。
どっちがいいかと聞かれれば、そんなものは一目瞭然である。ヒカルが口を開こうと
すると、それをさえぎるようにアキラがまた言葉を発した。
「キミに選ばせてあげるけど…。それじゃ面白くないな。そうだな……賭けをしようか」
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