初めての体験 112
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しかし、社の抵抗もここまでだった。社に男の意地があるように、ヒカルにも意地が
あったようだ。どんな意地なのかは、怖いので、この際考えないようにした。
「あ…アカン!進藤!ああっ」
ヒカルが社を舐めたのだ。先端にそっと口を付けると、そのまま含んだ。赤ん坊がミルクを
飲むように先端を舌で押すようにして、吸い上げた。
社は、簡単に陥落した。体中をけだるい心地よさが包んでいる。社の吐き出したモノを
ヒカルは目の前で飲んで見せた。社は、驚いてヒカルを凝視した。
―――――飲んだ…飲んでしもた……進藤が…オレのンを…全部…
イったばかりなのに、また熱くなってきた。これが、ヒカルの手なのか?こんな姿を見せられて、
我慢できるヤツはいない。
「社…ゴメン…ちょっと待ってて…」
ヒカルがリュックの中から、何か小さな瓶を取りだした。
「進藤…ナニそれ?」
何の含みもない純粋な好奇心から、訊ねた。
「これは…その…」
ヒカルは、モジモジと言いにくそうに口ごもった。
「このままじゃ入らないから…これで…その…」
社は絶句した。ヒカルに対してではない。自分の間抜けさ加減にだ。
ああああぁぁ―――――――――――――――――!!
オレは、どこまで鈍感やねん!言いにくいこと言わせて…進藤に恥かかすなんて…!
社は、ヒカルに謝ろうとした。だが、上手い言葉が出てこない。そんな社の態度を
どう受け取ったのか、ヒカルはちょっと困ったような哀しげな笑顔を浮かべていた。
「ここでするの恥ずかしいから…」
バスルームに行こうとしたヒカルを、抱きしめる。
「オレにやらせてくれへんか…?ヘタやけど…進藤にしたい…」
そう言ってキスをした。ヒカルの甘い唇から、微かに自分の味がした。
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