初めての体験 114 
 
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 無意識のうちにヒカルの肌に唇を寄せていた。首筋を軽く吸った。 
甘いのは唇だけやないんや… 
他の場所はどうなんだろうか?もっと知りたい。いろんなところに触れてみる。指先や 
唇をつかって、ヒカルの身体を確かめようとした。 
「ア…やだ…」 
社が胸の突起に触れたとき、ヒカルが小さく喘いだ。木苺のようなそれを口に含んでみる。 
甘い。もしかしたらヒカルは、砂糖菓子か何かで出来ているのではないだろうか?一口だけじゃ 
物足りない。何度も舌で転がしていると、少し大きくなった。それに、軽く歯を立ててみる。 
「やしろ…やだってばぁ…あぁ…」 
いくら社でも、本当に嫌がっているかどうかくらいはわかる。ヒカルの頬は上気し、全身 
うっすらと薄い桃色に染まっていた。自分の無骨な指先が、ヒカルに快感を与えている。 
社は歓喜した。 
―――――進藤…オマエのためやったら、何でもする! 
 ヒカルの股間に触れた。さっき、自分がしてもらったように、ヒカルにも返したい。 
社は、それをゆっくりとさすった。 
「あぁ!ハァ…ア…ん…」 
ヒカルが、吐息混じりの甘い悲鳴を上げた。手の中のヒカルは、ヒクヒクと震えながら、 
蜜を溢れさせている。まるで社を誘っているようだった。吸い寄せられるように、唇を 
近づけた。まったく躊躇いがなかったと言えば、ウソになるが……ヒカルの声が、姿が、 
社の中の常識を粉々にうち砕いた  
 
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