りぼん 12
(12)
緑とか黄色のリボンを塔矢はオレのふとももや足首、お腹にもまいてくる。
けどさ、よく考えると……考えなくても、おかしいよな。
だってオレが誕生日プレゼントなんだろ?
と言うと、コイツは自分へのプレゼントを自分でラッピングしてることになるんだよな?
それってヘン。
けどまあ、塔矢は楽しそうだからいっかぁ。
リボンのはしっこで肌をくすぐられて、オレの息も思考もおかしくなってきたみたいだ。
「ん……っ?」
チリン、って鈴の音がした。
げ、塔矢のヤツ、首に鈴のついたリボンを結びやがった。
動くとチリンチリン、って鳴る。猫の首輪みたいだ。
「全身リボンできれいだよ」
塔矢はうっとりしながら、リボンにはさみの刃をあててしごいた。
くるんくるんとリボンが丸くなっていく。
ちょっと手を動かしてみようとしたけど、リボンが邪魔して無理だった。
――――なんか、これって縛られてるみたいだ。
「進藤……」
塔矢がオレのひざを割って身体を入れてきた。
軽く舌を突き出すと、塔矢も同じように舌を出してきた。
唇はあわさずに、こうやって舌だけからめあうのって、えっちぃな。
「甘いね」
「ケーキ食べたからな」
「きみとのキスはいつも甘いよ」
「……恥ずかしいヤツ……」
今度は唇を深くおおわれた。おまえだってものすごく甘い。
そんでキスをしてると、オレはいつもお酒に酔ったみたいにクラクラしてくるんだ。
「ふ、んっ……」
塔矢に乳首をきゅってつままれて、オレはまた声を漏らした。
|