ルームサービス 12
(12)
つまり冗談だって言えなくなっちまったわけだ。
だってオレトラウマなんだよ。フザケルナ!とか“キミ
の前には二度と現われない”とか。色々と苦い思いでがあんだよ。
そんなわけで。
そのブツをオレは装着して取材を受けることになっち
まったんだよ。
最大にすると音がもれるから動きは小さかったけど、そんなもんいれ
られて、オレにまともな答えが返せるわけがない。なのに塔矢はいつもど
おりにぶりっこしやがって・・・(大丈夫?具合悪いみたいだけど、進藤君?)
(大丈夫ボクが面倒みますから。)(でもじゃあ取材は早めに切り上げるよう
か?。)
(そうですね、さあ行こうか、進藤。)
てなかんじで俺をホテルに連れ込みやがった。
でもさ、オレはさ。
もちろん抵抗しなかった。ホテルに入ったら、いつもみたくめちゃめ
ちゃに抱いてもらえるんだと思った。
囲碁と同じで激しいんだ。塔矢は。
もっとも他のヤツがどうかなんて知らないけどな。
なのになんなんだろな。
俺はそれまでもたかめられっぱなしだったから、ホテルに入った途端に
めったにやらないおねだりキス自分からしまくってサービスしたのにさ。
ハゲシクむしゃぶりついていたオレの体を突然塔矢は引き離した。
オレは塔矢にそんなことされたことないから、何か気を悪くしたかと
不安になって、塔矢っ?って首をかしげた。
だけどアイツはさ。
じーっとじーっとそんなオレの顔をみつめてさ。
そして何故か感激したようにため息をつき。
頬をそめ。
真摯な顔でいわく。
「ボクは今までコドモすぎたかもしれない」
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