少年サイダー、夏カシム 12
(12)
体の中を無造作に荒々しく動き回る和谷の指に、いつのまにかさっきまでの嫌悪感とは違う何か熱いものをヒカルは感じ始めた。
それが何かはわからないが、口からは自分の声とは思えないような艶っぽい喘ぎ声が溢れてゆく。
ヒカルは自分の体を呪った。このままでは、もう和谷を止めることなどできない。
和谷はその反応を楽しむかのように、さらに本数を増やして指をねじ込むと、そこを押し開いた。そしてその穴にたっぷりと唾液を含ませた舌を差し入れする。
部屋にクチュクチュという音が響き渡る。ヒカルはその音に恥じらいを感じつつも、気持ち良さに耐えきれず、次第に声を荒げた。和谷は慌ててヒカルの口を押さえ、耳元で囁いた。
「あまり大声だすなよ。下にはおばさんがいるんだからさ」
ヒカルはビクリと体を硬直させると、黙って顔を枕に押し付けた。どんなに精神的に拒んでも、感じずにいられない。ヒカルは唇を噛み締め、できるだけ声を出さぬようにした。
和谷はそれを見て、ヒカルがこれから行う行為に合意したと受け取った。そう思うと、もう我慢などしていられなくなった。
和谷は鬱陶しそうにジーンズを脱ぎ捨てると、硬くそりあがるそれをヒカルのまだ十分ほぐしきれていないそこにあてがった。
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