平安幻想異聞録-異聞- 番外 12 - 13


(12)
1番目の男が訊いた。
「それでどうしたんだ?」
三番目の男は、ヒカルの中の熱さと、まとわりつく肉の感触にほくそ笑んで、
指をさらに奥へと押し込み、
さらにその熟れ具合を確かめるように、中をゆるくかき回す。
悲鳴のような、すすり泣きのような、小さな声がヒカルの口から漏れはじめた。
「その愛人の家に闇に紛れて忍び込み、その子供をかかえるようにして攫って逃げた」
「あ…あぁぁ!」
その時、ヒカルが足を細かく震わせ、ひときわ高い声を上げたのは、
男が突然、中の指を2本そろえてヒカルの前立腺が通るあたりの壁を
強く押したからだ。
そうして男は、次にヒカルの中の壁をじらすように擦りながら、
開いている方の手を腹から胸へ、そして胸で色づく小さなヒカルの乳首へと延ばし、
それを手のひらでころころと転がした。
ヒカルは何かに耐えるように、わずかに眉をよせながらも、喉からは、
とめどのないあえぎ声がもれ、足は、男の指が動くたびに、ひくりひくりと震えている。
その足の筋肉の動きはそのまま内壁に伝わり、男の指をやわやわとしめつけた。
「こりゃ、本当に自分の摩羅を入れられないのが口惜しい」
男が舌なめずりをした。


(13)
「それで?」
2番目の男が先を即した。
「近くの山に逃げ込んで、すぐさま殺しちまおうと思ったんだが、
 これがなかなか美しい顔立ちの童でな、気がついたら、着物を剥いて、犯していた」
ヒカルの薄い色をした右側のの乳首をなぶっていた男の手がこんどは、
左側の乳首をなぶり始めた。
「ひっ………や……や…ぁ……」
ヒカルが声をあげながら、しっとりと汗に濡れた顔を振る。
ひとしきりヒカルの乳首をいじめた男の手は、今度はわきばらをとおって、
太ももの外側からかかえるように、股の内側、太ももの一番白い部分に寄せられた。
前の男の精液が濡れてこびりついたそこを、味わうようになでまわす。
「まぁ、その童も、これほどの上玉じゃなかったな」
薄く笑いながら男は、中をいじる右手を止め、
ももの所にあった左手をヒカルの顔のところに持っていった
その額や頬に濡れて張り付いていたヒカルの髪をよけて、
涙に濡れたその顔を月明かりにあらわにする。
顔を背けるようにして地に戒められている少年検非違使の
その顔の輪郭は、どこかあやふやで、なぞめいた少女のようで、
きつく閉じたまぶたにこびりついた涙の粒が、
葉の隙間から差し込む月の光りにチラチラと光っているさまは
こんな状況でもなければ、美しいと言っていい光景だったろう。
一番目の男が訊いた。
「それで、おまえさん、その後どうしたんだ」
「あぁ、3回ほど、精をそそぎこんだあと、喉をかっさばいて殺した」
「あ!やっ……あっ、あ、……」
ふたたび、内壁を撫でるように刺激しはじめた男の指に反応して、ヒカルは
もどかしいように身をよじり、小さな悲鳴をあげる。
「おまえさん、こいつも勢いあまって殺しちまうなよ」
二番目の男が笑いながら言うのに、三番目の男は答えず、ヒカルの上にのしかかり、
その腰を強く抱き寄せるようにして、つぶやいた。
「ぼうず、極楽を見せてやるぜ」



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