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(12)
「おい!ズボンごと全部下ろしちまえよ」
言って、骨張った手が制服の腰に伸びる。
カチャカチャと乱暴な動作で性急にベルトを外そうとする男の動作が、朦朧としていたヒカルの恐怖に火をつけた。電気のような悪寒が皮膚下を走り、ヒカルはパニックに陥った。
「ヤ・・・ヤメロ・・・・!!」
全身の筋肉を使って絞り出した声は、男達を威圧するには到底及ばなかった。
「いいから大人しく俺達の奴隷になれよ―――進藤ヒカル初段?」
(13)
「な・・・何で・・っ・・オレ・・の・・・・」
名前を、と上目使いに訴えたヒカルに、ぼやけた姿の男達が薄笑いを浮かべた。
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