初めての体験 123 - 128


(123)
 ヒカルの痴態にすっかり興奮してしまった秀英は、グッタリと投げ出されている足を
持ち上げ、その秘肛に熱い昂ぶりを押しつけた。
「あ…やぁ…だめ…」
「秀英!」
ヒカルが弱々しく抗うのと、永夏が鋭く叫ぶのと、ほぼ同時だった。永夏がたしなめるように
一言二言何か言うと、秀英は悄然と肩を落としながらも、素直に腰を引いた。そのかわり、
ヒカルの股間に顔を埋め、濡れたペニスを子猫のように舐め始めた
「や…はぁん…」
「気持ちイイ?ここも舐めればいいの?」
さっき強引に侵入しようとした場所にも、舌を這わせた。
「んん…ダメだよぉ…」
 時折、永夏が低い声で秀英に話しかける。快感に霞む頭を無理矢理働かせ、ヒカルは
そっと二人の様子を盗み見た。永夏は、涼しい顔でヒカルの頬や髪を撫でながら、秀英を
じっと見ていた。一方、秀英の方は永夏の言葉にいちいち頷きながら、ヒカルの身体を弄っている。
『もしかして…レクチャーしてる…?』
 視線に気がついたのか永夏がヒカルに笑いかける。細い顎の下に指を滑らせ、猫の子でも
あやすように擽った。
「あ、ハァン…」
 その声が合図でもあったかのように、秀英は再び、ヒカルの腰を抱えた。
「いい?行くよ…」
「や………待って…あ、あ、アァ―――――――――――――ッ!」
秀英は、一気に腰を進めた。


(124)
 「あぁ、はぁ、進藤……イイ…すごく…気持ちイイ…」
腰を揺らしながら、うっとりと秀英が呟く。
『秀英のバカヤロ―――――――!』 
ヒカルは、心の中で悪態をついた。大嫌いだ!オマエら二人とも!ヒカルの計画は台無しだ。
いや、それは別にいい。秀英がどうしてもヒカルに入れたいのなら、そうしてもいいと
思っていたから……だけど、なんで、永夏なんか連れてくるんだよぉ……
「あ、あん、ヤダぁ………」
だが、ヒカルの意志に反して、口から出るのは甘い喘ぎ声だった。下半身を秀英に激しく責められ、
上半身は永夏に優しく愛撫されている。ヒカルは完全に翻弄されていた。
「ひぃん………」
ヒカルの身体がビクビクと跳ねる。秀英は、最初強引に突き入れるだけだったが、慣れてくると
緩急つけて内部を擦りあげ、ヒカルの身体を悦ばせ始めた。
「あぁん、あ、スヨン…あ、やだ、そこ…やめてぇ…」
それに煽られるように、秀英の動きが早くなった。掠れた声で韓国語で呟き続け、合間に
ヒカルの名前を何度も呼んだ。
「あぁ、あぁ、あ゛、あああぁん!」
ヒカルは強く秀英を締め付けた。秀英は、痙攣を起こしたように震えると、ヒカルの上に
倒れ込んだ。


(125)
 秀英は、ヒカルの胸の上で大きく喘ぎながら、ヒカルを強く抱きしめた。
「進藤…進藤…好き…」
ヒカルはぐったりとされるがままになっていた。
 抱いていたヒカルの頭をそっと寝かせると、永夏はベッドから降りた。秀英に近寄り、
何か話している。それに対して秀英は、激しく首を振り、ヒカルを抱く手に力を込めた。
「秀英………!」
押し殺すような低い声で、名前を呼ぶ。シュンと俯いて秀英は、名残惜しそうにヒカルを離した。
 「………何?」
ヒカルは、首だけ起きあがって、二人の方を見た。 秀英はションボリとしていた。それに
対して、 永夏は………ズボンの前をくつろげて、中のモノを取り出そうとしていた。
 ギョッとした。
「あ…ヤダ…!ヤダよぉ」
ヒカルは、慌てて逃げようとした。が、一瞬早く永夏がのし掛かってきた。
「やだ!ヤメロ!」
ヒカルは、手足を闇雲に動かした。
 秀英に対しては、ほとんど無抵抗で受け入れたヒカルが、急に暴れ出した。それを見た永夏は
軽く舌打ちをして、ヒカルの身体を軽々とひっくり返した。片手で、ヒカルのか細い手を
背中で一纏めにして押さえつけ、自分のネクタイを引き抜く。ピュッと鋭い衣擦れの音がした。
永夏は、そのままネクタイを、ヒカルの手首に巻き付け拘束した。
「や……ヤダ、ヤダ、ヤダ!」
身体を前につんのめらせた不自然な体勢のまま、ヒカルは逃げようとした。しかし、永夏が、
腰を強引に引き寄せた。後ろに熱くて、堅いモノがあてられる。全身が粟だった。
「あ、やぁ…ヤダ…やめろ!イヤァ―――――――!」


(126)
 ヒカルの腰を強く抱き、自分のモノを突き入れる。
「あ―――――――――――!」
ヒカルは、高い悲鳴を上げた。
「あ――あ、あ、あ、やめて…やめてぇ…」
ヒカルはすすり泣いた。嫌いなヤツに好き勝手に扱われるなんて、惨めで悔しい。
力一杯抵抗したのに、簡単にあしらわれてしまった。しかも、こんなに嫌いなのに、
身体の方は勝手に反応してしまう。
「やぁ、いやぁ…やめて…」
 永夏が、ヒカルの背中に覆い被さり、耳元で何か囁いた。
「……え?なに?あぁん…いやだぁ…」
ヒカルを責める動きが早くなった。ヒカルは、声を上げることもできない。喉の奥が
ヒューヒューと鳴った。
 もう少しでイッてしまう……!そう思ったとき、突然、ヒカルの中から熱いモノが
引き抜かれた。
「ひゃあん…!」
その衝撃で、ヒカルは放ってしまった。
 と、同時に背中に熱い飛沫を感じた。永夏が、ヒカルの背中に射精したのだ。
「あ、あ…イヤァ――――――――――――――!」
間隔を開けず、何度も叩き付けられる。
「イヤァ、イヤァ!やめてよぉ…」
その間ヒカルは、ずっと泣き叫び続けた。


(127)
 永夏は、ヒカルの中に再び自分を埋めると、華奢な背中に浴びせかけたモノを全身に
塗りたくり始めた。
「ヤダ、やめて、やめてぇぇ…!」
ヒカルは、声を限りに叫んだ。
『こんなのヤダ!』
永夏は、やめてくれない。まるで、ヒカルが自分の所有物であるかの様だ。
―――――マーキングされてるみたいだ……オレは、オマエのもんじゃねえ!
そう言いたかった。……が、それはできなかった。
 永夏とヒカルの痴態に興奮した秀英が、ヒカルの口元にペニスを押しつけてきたのだ。
「…進藤…ゴメン…ボクの舐めて…」
上擦った声で懇願する秀英から、顔を背けようとした。だが、後ろから、永夏に顎を掴まれ、
無理矢理口を開けさせられる。すかさず、秀英の熱い昂ぶりが、押し込まれた。
「!!うぅ…!」
 秀英は、ヒカルの頭を抱え込み、闇雲に腰を押しつけた。後ろからは、永夏が容赦なく
串刺しにした。
 苦しくて息ができない。涙が止まらなかった。早く解放して欲しい。
「ああ、イクよ…!」
喉の奥に、熱いモノが叩き付けられ、青臭い味が口いっぱいに広がっていく。秀英は、
糸を引くペニスをヒカルの口から引き抜いた。ヒカルは、咽せた。口の中のモノをはき出そうと
激しく咳き込んだ。
 しかし、そんなヒカルを労ることもせず、永夏は、思い切りヒカルを突き上げた。
「あ、あ、あぁ、あ――――」
永夏の熱を感じたその瞬間、ヒカルの意識は遠のいた。


(128)
 気がついたとき、ヒカルは、ベッドで永夏と秀英に抱かれて眠っていた。
『何で、コイツらと川の字に寝てるんだよ…』
ぼんやりとした頭で考えた。そして、「あっ!」と、小さく声を上げると、慌てて起きあがり、
自分の身体の匂い嗅いだ。永夏に精液を塗り込まれたのを思い出したのだ。あの独特の
匂いはしない。代わりに甘い花の香りがした。
 「起きたの?進藤…」
秀英が目を擦りながら、起きあがった。
「オレ…風呂に入ったっけ…?」
「覚えてないの?」
そう問い返されて、ヒカルは、飛んでる記憶を慎重にたぐり寄せようとした。目を閉じて、
一から順番に辿っていく。だんだんと、思い出してきた。

 半分気を失ったヒカルを永夏は抱き上げて、浴室に連れて行ってくれた。狭いユニットバスで
秀英に身体を支えられながら、永夏に身体を洗われた。ボディーソープを泡立てた掌で、
身体中を擦られた。
「あ…いや…」
永夏の指先が、胸の先端に触れた。思わず漏れたその声に、永夏の口元が微かに上がった。
大胆に突起を摘み、捩り上げた。
「ひっ」
仰け反った身体を秀英が抱き留めた。永夏の指は、傍若無人にヒカルの肌を滑って行く。
 ガクガクと震える足の間に、指を埋め込まれた。
「あっ!ヤダ!」
「―――――」
永夏が、ヒカルにはわからない言葉で何かを告げる。
「中のモノを出すんだって…」
後ろから、秀英が通訳した。冗談じゃない!そんなこと自分でできる。身体を捩ろうと
藻掻いたが、力が入らない。
 指が蠢く。
「くぅ…あぁん…」
中を掻き回されて、ヒカルは身体を硬直させた。
「あ………」
今度こそ、ヒカルは完全に気を失ってしまった。



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