初摘み 13


(13)
 アキラの容赦ない愛撫に、ヒカルは翻弄されていた。ヒカルの目からは大粒の涙が零れている。
「はぁ、あ、あ……やだぁ…」
逃げようとする細い腰を抱きしめ、ヒカル自身を強く扱き上げる。ヒカルは、堪えきれず
短い悲鳴を上げて、下着の中に放ってしまった。
荒い息を吐くヒカルの下半身に手を掛けた。ヒカルは、先程のように抵抗しなかった。
ことさらゆっくりとした動作で下着を取り去る。手についた精液をそれでふき取った。
 アキラは、腕の辺りに止まったままのパジャマを脱がせ、ヒカルを完全に裸にした。
そして、自分も同じように全て脱ぎ去った。
 ヒカルは、まだ唇を震わせ涙を流し続けている。よほど、ショックだったのだろう。
経験したことのない快感がヒカルを支配していた。
 アキラは、枕の下に隠して置いた小さな入れ物を取りだした。中身を指先にたっぷりつける。
そして、咽び泣いているヒカルの両足を持ち上げて、自分の肩に乗せた。
「う…うぅぅ…」
ヒカルが呻いた。大きな瞳でアキラを見ている。そこには、まだ涙が溜まっていた。
濡れている睫毛に唇を寄せた。
「もう少し…もう少し我慢して…ね?」
ヒカルは素直に頷いた。だが、それは、アキラの言葉に反射的に頷いただけで、その意味を
理解しているようには見えなかった。



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