sai包囲網 13
(13)
「塔矢、やめて、塔矢・・・」
半分涙声になりながら、ヒカルは弱々しく身体を捩る。
ヒカルのジーパンも下着もとうの昔に傍らに投げ出され、明るい日差
しの下、日焼けをしていない真っ白な下肢が晒け出されている。
塔矢、塔矢と、自分を呼ぶ声さえ甘く感じて、アキラはすっかり形の
変わったヒカルを手で捏ねるように擦りながら、先の割れた部分を舌先
でちろちろと嘗めて刺激する。
余裕のあるアキラに対して、ヒカルは既に上半身は解放されているに
も関わらず、ぎゅっと握り締めた手で目元を隠すようにして、与えられ
る快感とも苦痛とも言えない感覚に、唇から零れそうになる声を抑える
のが精一杯だ。
それが気に入らなかったのか、アキラは身体を伸び上がらせて、ぷっ
くりと立ち上がった胸の蕾の片方に噛みついた。
「いたっ!」
「ずいぶん気持ちが良さそうじゃないか、進藤」
「そ、そんなことねぇよ」
「でも、これだけじゃ、君から聞き出すのは無理みたいだね」
ヒカルが零した白い液体を手の甲で拭ったアキラが、細くてしなやか
な二本の脚をMの字に折り曲げ、その奥にある内臓へと続く入り口を目
の前に晒させた。色の薄いそこを指の腹で触れると、びくんとソックス
を履いたままのヒカルの足が跳ねた。
「やめろ、塔矢!そんなとこ、触るなっ!」
腹筋を使って起き上がろうとするヒカルの声を無視して、太股の内側
を撫でながら触れている指を増やす。
「ちゃんと馴らさないと、痛いのは君だよ」
「な、馴らすって?」
「ここに、入れるから」
「入れるって、何を!?」
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