金魚(仮)(痴漢電車 別バージョン) 13
(13)
ヒカルが下を見ると、確かにほんの僅かだが、スカートの裾から下着が見えていた。
「あー…」
ヒカルはスカートを持ち上げて、「イケてねえ〜」と頭を掻いた。その頭に、何かがこつんと
ぶつかった。
「それ使えよ。」
和谷が安全ピンを投げたのだ。
「それでパンツの裾折って、止めたらいい…」
「おし!」
可愛く変身に再挑戦。しかし、スカートを捲り上げ、トランクスを折るその姿は可憐さとか
色っぽさからはほど遠い。
「色っぽくネエ…」
と言う和谷の愚痴をヒカルはワザと無視をした。
「どうだ?」
トランクスを完全に隠して、ヒカルは再度和谷に訊ねた。膝上丈のニーソックスとミニスカートの
間にある物は白く眩しい太腿だけだ。
「……うん…スゲー可愛い…女の子に見える…」
和谷はうっとりと呟いた。
「ホント?おかしくネエ?」
「全然!」
力一杯頷いた和谷に、ヒカルは「エヘへ」と照れたように笑った。
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