平安幻想異聞録-異聞- 13 - 14


(13)
ヒカルと座間のまぐわいを、すぐ近くで見せつけられていた菅原顕忠の陽物は、
すでに熱く勃ち上がっていた。座間のものに比べればいくぶん細くて貧相なそれは、
それでも先の部分が雁高に貼りだしており、ヒカルに声をあげさせるには十分だった。
血と座間の放ったものとでぬめる狭門に、前戯もなく自分のものを
すべりこませた菅原は、遠慮もなくヒカルの体を攻め立てる。
それでも始めこそ、歯を食いしばり耐えようとしていたヒカルだったが、
途中からは体の力を抜き、されるがままになっていた。
「あぁ…ぅんっ……ぁっ……ぁ…」
「お気に入りの検非違使が、こんな淫乱な体と知ったら、
 佐為の君はどんな顔をされるかのう」
菅原のそんな声が耳障りでヒカルは頭をふる。
ただ今は、早く終わってくれることを願うばかりだ。
無理を強いられ続けた体は、下半身の攻められ続ける秘門を中心に、
ただれるような痛みと熱をうったえていた。
もう中途半端な快楽で押さえがきくような痛みではなかった。


(14)
どうせなら痛みがわからなくなるくらい滅茶苦茶にしてくれればいいのに。
朦朧とした頭で、そんバカなことを考えながら、ヒカルはただ
菅原が終わるのを待った。
菅原の腰を打ちつける動きが速くなる。
「は……あ……あ…っ…やぁっ!」」
内壁を強く摺り上げられる感触に、ヒカルの背がわずかに反り返る。
次の瞬間には、自分の中を行き来していた菅原のものがぶるりと震え、
熱いものを奥に解き放った。
内壁をじんわりと濡れた感触が犯していく。
自分の中から菅原のモノがゆっくりと抜き出され、起ち上がった菅原が、
取り澄ました動作で着衣を整えるのが、目を閉じたままのヒカルにも
衣擦れの音でわかった。
着衣を整えた菅原は、傍で見物を決め込んでいた座間に顔を向け、
何やら頷きあうと、竹やぶの中に控えていた夜盗風の男達に声をかけた。
「そこの者共、恐れ多くも座間様が、この珍しい肴をおまえ達にも
 お裾分けくださるそうだ。有り難くいただくがよいぞ」


番外




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