日記 13 - 15
(13)
塔矢から電話がかかってきた。
会いたいって。
昨日はすぐに帰ったから、今日はゆっくり会いたいって。
オレも…オレも会いたかった。
塔矢の碁会所で待ち合わせした。
オレ達はよく碁のことでもめるけど、
今日くらいはケンカしないでおこうと思っていたのになぁ。
熱中しすぎて、やっぱり大ゲンカ。
あ〜あだよ。
(14)
電話の前で考え込んでいると、お母さんに不思議そうな顔をされた。
電話がかかるたびに、ダッシュでとりにいっているからなあ…
でも、オレから電話するのはイヤなんだよ。
オレは悪くない……と思う。
ちょっとは悪かったかもしれないけどさ。
それに、いっつも、オレの方が折れるのもどうかと思うんだ。
そんなこんなで、出かけもせず、一日電話とにらめっこだ。
……で、結局、塔矢から電話はなかった。
凹む。
(15)
オレってつくづく現金だなあ。
昨日まで、日記書く気になれないくらい落ち込んでいたのに…。
今日、塔矢から電話があった。
塔矢も、ずっと、オレからの電話を待っていたらしい。
いつも、オレの方からかけるのに、今回に限ってかけなかったから。
だって、オレもちょっと意地になっちゃったんだよ。
いつもオレが折れるなんて、シャクじゃん。
塔矢が「ごめん」と言ったので、オレも素直にあやまった。
でも、悩みはもう一つある。
明日、和谷の家に行くのどうしようか。
やめた方がいいのかな?
森下先生の研究会で、和谷も冴木さんも普段通りにみえた。
でも、あの中の誰かがオレにキスしたんだよ。
忘れようと思ったけど、やっぱり怖い。
冗談だって思いたいよ。
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