平安幻想異聞録-異聞- 132


(132)
侍女の肩越しに庭を見ると、庭一杯に菊の花が並べられ、それぞれの花に
かぶせてあった朝露を含んだ綿帽子を、女房達が次々と取っていっている。
この日の朝に、菊の花びらに降りた露を飲むと、不老長寿を得るという言い習わしがあるからだ。
そう、今日は九月九日。菊の節句――内裏では帝を迎えて菊の花を愛でる『重陽の節会』が
行われるのだ。
ヒカル付きの侍女が、まだ起き上がることのできないヒカルに近づいて、手にしていた
着物を差し出した。
それは、普段ヒカルが身に付けている狩衣ではなく、縹色した検非違使志の位袍。
「お着替えを」
ヒカルは、思わず侍女の顔を見返した。



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