浴衣 14


(14)
「好きだよ」
自然に言葉がでた。
きっと、僕の胸を開いたら、進藤が好きって気持ちでいっぱいなんだ。
そのひとつが、ポロリと零れたんだ。だって、このぬるいお湯は、そんなこと口走りたくなるぐらい、気持ちいい。
ポチャンと、水音を響かせて、進藤の腕が僕を抱きしめる。
「俺も塔矢が好きだ…」
答は耳にじかに囁かれた。
進藤は後ろから両腕を交差するようにして、すっぽりと僕の身体を包んでいる。
僕の背中は、進藤の胸にピッタリとあわさっている。
「好きだ」なんて、いまさらながらの告白のあと、腰のあたりに当たるものがある。
お湯のおかげでその熱まではわからなかったけれど、それが確かな質量を持ちはじめていることは察せられた。
ドキドキと鼓動が早くなるのは、お湯のせいだけじゃない。
体操座りの僕の両足はピッタリと合わされていた。そこを進藤の右手の指が行ったり来りを始める。
「塔矢、足開いて」
当然といった感じで、進藤がささやく。躊躇っていると、進藤が意地悪を言う。
「俺のこと好きなら、足開いてよ」
狡い、狡いと、心の中で喚きながら、それでも僕は足を開いていた。
するりと、進藤の両手が狭間に滑り込む。
左手が僕自身を緩く握り、右手がその下へと潜り込む。
まだ熱く痺れているそこを、進藤の指が突っついている。
「また痛くなるかな?」
「痛くてもいいんだ……」
「痛かったら言えよ」



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