sai包囲網・中一の夏編 14


(14)
「やめろ!塔矢、汚ねぇてば、塔矢!」
「黙れよ」
「やめろって!」
 それでも止めずに舌を這わせたり、指を銜えたりしているうちに、喚
き散らしていた進藤の声が段々と掠れ、湿ったような吐息が混じり始め
て来た。
「はぁ、ん、やめろ・・・」
 見上げる進藤の表情はどこかぼうっとして、視点が定まっていない。
正直、足の指だけでこんなに感じるなんて、思ってもみなかった。進藤
の感度がいいのか、それとも誰でもそうなのか、今は確かめる手だても
ない。なら、そんなことにはかまってるより、目の前のことに集中した
方がいい。
「ん、ふ・・・」
 唾液に濡れ、ブラインドの隙間から注ぐ太陽光を弾く白い足に、まる
で違うものを舐めているような気分になる。
 足首から下に余すことなく愛撫を施し終わった頃、進藤はぐったりと
その小さな身体をソファに沈めていた。まだTシャツと下着はつけてい
るものの、だらしなく白い脚の内側が晒され、片方だけ残った靴下が、
余計に淫らな行為をしているのを感じさせた。
 半分放心したようなピンクの頬を軽く手の甲で叩いて、こちらに意識
を戻す。
「進藤、見てごらんよ。キミのここ、どうなってる?」
 指さした彼の身体の中心の反応に、進藤が声もなく目を見開いた。



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