昼下がりの遊戯 14
(14) 「黒石だったらナス、白石だったらゴーヤ。どちらか一つだけ、進藤が とった方にしよう。」 アキラはそう言うと、白と黒の2つの碁石を口に含んだ。 そしてヒカルにくちづけした。 「ん…ん…」 重ね合わせた互いの唇の中で、まずヒカルの口の中に2つの石が移動する。 そうして今度は、そこから一つの石がアキラの口の中に戻された。 お互い自分の石を舌の上に乗せて口を開き、見せあった。 「あ…」 ヒカルはアキラの口元を見て少し動揺し、逆にアキラは嬉しそうに笑みを浮かべた。