○○アタリ道場○○ 15
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「あっ!?」
無残に粉々になった骨董茶碗を、おかっぱは渋い表情で見る。
兄貴も割れた茶碗を しげしげ覗く。確か、40〜50万はする高価な
骨董食器という事は、なんとなく知っている。それだけに、にわかに
サーと兄貴の顔色は真っ青になる。
おかっぱは しばらく目が点になっていたが、いきなりパアーと明るい
笑顔になる。
「はははっ、まあ割っちゃったものは仕方ないや。
他にも沢山 食器あるし」
と、悪げもなくサラッと言う。
「ちょ、ちょっと待てアキラくんっ!
今、割った茶碗は かなり高価なハズだぞ。そんな態度でいいのかい!?」
「えっ、コレそんなに高い茶碗だったんですか?」
「いくらだと思っていたのか?」
「うーんと、千円ぐらいかな」
それを聞いた途端、兄貴の心にピシッという亀裂が入った。
──お坊ちゃまと言えども、度が過ぎやしないか?
先生は子供を甘やかしすぎだっ!!
兄貴は、おかっぱに対して段々と腹が立ってきた。
「ちょい待てい、そこの おかっぱ―――!!!!!
オマエは人生を舐めているだろぉおっ、そこへ座れやっ!
その狂った金銭感覚を徹底的に直してやる!!」
兄貴の強気な発言に、おかっぱの目は またもやキラキラリーンと光った。
いつのまにか おかっぱの両手にはハリセンが握られている。
そして、ハリセン二刀流「ミルキーはママの味(←意味不明)」を兄貴の脳天に
素早くスパパパパァアア―――ンン!!!と、二発食らわす。
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