少年王アキラ 15


(15)
「あなたはあまりにも大事にされすぎていて、夜の褥のことを一つも知らないだろう? 
それであの百戦錬磨といわれるレッドを攫おうなんて…片腹痛いな」
「カタハライタイ?」
アキラ王はオガタン星の言葉をあまり知らなかった。首を傾げつつも、言われてた意味は
何となく解る。少年王は白磁の頬をバラ色に染め、オガタンを上目遣いに見あげた。
「じゃあ、どうすればよいのだ?」
「簡単なこと」
オガタンはクククと喉を震わせて笑う。そして懐から怪しげな小瓶を取り出した。
「これが何だかわかるか?」
「オガタンが、『癒し』に使う薬」
そうだと言う風に、オガタンは一つ頷いた。
「そして、恋人たちの夜の営みが83倍は楽しくなる。老若男女問わずな」
「使い方を教えてくれ」
マッハで返答が返ってくる。少年王は期待で瞳をキラキラさせ、ぞうさんをハァハァさせていた。
「……いい子だ」
「オガタン、王子に何を」
座間は少年王がまだ王子のころから使えてきた身だった。オガタンにはかない恋心を抱き
ながらも、本命は少年王父兼虎の穴鑑別所所長の行洋である。その行洋が王子に何の性教育も
施さなかったのだ。なのに、なのに。
執事である座間は頬をほんのりピンク色に染め、叫んだ。
「それを使うんなら私に――!」



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