白と黒の宴2 15


(15)
「んっ…ん!!」
肩を竦めて身を捩るアキラの体を社は残った右手で動かぬよう強く抱き締める。
そしてアキラの体内で指を動かす。限界まで奥まで入り込み、抜けかかるまで引き抜く。
そうしてまた捻りながら押し込み、ぐりぐりと四方の腸壁を指の腹で摩る。
噛み締めたアキラの唇から吐息が漏れ始める。社は指は2本に増やすとそうして
時間をかけてアキラの内部の手触りを楽しむ。
アキラは唇を結んで無言のままひたすらに社の行為に耐えた。
「…よほどあの進藤ヒカルが大事なんやな…。」
社にそう囁かれ、アキラは一瞬目を見開いたが、直ぐに平静を装って答えた。
「…何か誤解をしているみたいだけど、君が考えているような意味では…ボクは進藤を見ていない。」
社が妙にヒカルにこだわるのが、アキラには不思議だった。
「…へええ。今日の対局の後のあんたの態度を見るとそうは思えんけどな。あいつが
言うた通り、確かに進藤はやっかいな“障壁”や思おたで。」
「…あいつ?」
アキラが怪訝そうな表情で聞き返すが社はそれには答えなかった。
「まあ、ええわ。」
会話の間もアキラの体内の深くで社の指は様々な動きを続けていた。最初こそはやや乱暴だったが
今は柔らかなゆっくりとした動きで、固く閉ざされた貝の口を自ら開かせようとしていた。
そして全体的に刺激を与えるように動いていた指が、ある部分へと次第に目標を定めていく。
「んっ!」
ビクリとアキラの体が震えて反射的に指から逃れようとするが、強い力で押さえ組まれる。



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