初摘み 15


(15)
 突然、アキラがヒカルから指を引き抜いた。ヒカルは、安堵した。まだ、身体に痺れるような
快感が残っている。ヒカルのペニスは再び熱を持っていたが、あのまま続けられたら、
頭がおかしくなってしまいそうだった。ヒカルにとっては、そっちの方が怖かった。
 だが、安心できたのは、ほんの僅かな間のことだった。ヒカルの太股を大きく左右に割り開き、
アキラが、もっと堅くて熱いモノを押しつけてきたからだ。ヒカルの身体は、緊張した。
すぐにアキラの意図がわかった。
「イヤだ…怖いよ…」
アキラに泣いて懇願した。何度も何度もイヤだと言った。アキラがヒカルの頭を撫でた。
「力抜いて…進藤…」
その言葉を聞いて、ますます硬直した。アキラは止めてくれるつもりはないのだ。
 長い睫毛を涙に濡らすその瞳に、アキラが小さく溜息を吐いた。そして、全身を
強張らせているヒカルの胸に唇を落とす。
「あ……」
弱いところを責められて、力が抜けた。甘い声が唇から漏れる。
「くぅん…」
子犬のような吐息が鼻から抜けた。
 すかさずアキラが、ヒカルの身体に覆い被さってきた。片手で腰をすくい上げ、
身体を密着させる。
「や、あああああ――――――――!!!」
身体を引き裂かれるような激痛が走った。



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