sai包囲網 15


(15)
 二本から三本に増えた指が、内壁を探るようにじわじわと動いている。
それをリアルに受け止めながら、ヒカルは触れられてもいない場所が熱
くなるのを感じて、ただ浅く早い息を漏らした。
 何かに追い上げられて、身体の中のマグマが煮たって爆発するような
感覚。ヒカルが反応を返しているのに気がついて、アキラは根本を押さ
えてイクのを堰き止めた。
「う・・・あっ」
「イケなくて苦しい?」
 こくんとヒカルが力なく頷く。
「じゃあ、最後にもう一度だけ訊くよ、進藤、saiは君か?」
 視線を合わせてそう問われ、ヒカルは大きく頭を振った後、知らない
・・・と口の動きだけで答えて、目を閉じた。もう抵抗する気力も体力
もない、だけど、佐為のことを言うわけにはいかない。どうやっても答
える気のないヒカルに、アキラはため息をついた。
「本当に強情だね、君は」
 ヒカルの片脚を自分の肩の上に担ぎ上げ、もう片方の脚の膝の内側を
アキラは自分の膝で強く押す。四十八手で言う『生娘割れ観音』という
体位だが、ヒカルにはそんなことは分かるはずもない。アキラにしても
知識として知っていたわけではなく、そうすればヒカルが脚を閉じられ
ないだろうと考えただけだった。
 痛い!と思った次の瞬間には、自然とヒカルの脚が開き、腰を進めた
アキラの先端が身体の中へと侵入して来た。



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