平安幻想異聞録-異聞- 15
(15)
ヒカルは夜道を歩いていた。
引き裂かれ、土に汚れた狩衣を羽織って。
夜が明けて、誰かに見とがめられないうちに、休める場所にたどり着きたかった。
体中が痛い。
下半身がまるで自分のものでないように熱くて重い。
それでも必死に歩みを進めたのはヒカルの最後の意地のようなものだった。
* *
――殺されると思った。
男達になぶられながら、自分はこのまま死ぬに違いないと思った。
いいように扱われた秘門はすでに痛みの感覚さえ鈍くなり、
中を乱暴に擦り上げられ、思わず漏れる自分のあえぎ声を何処か遠くに
聞きながら、情けなさに胸がふさいだ。
どうせ死ぬなら、父上のように、もののふらしく、誰かを守るために
戦って死にたかった。
そう、たとえば、佐為のような人を守るために……
(佐為…)
「ああっっ……!」
瞬間、ヒカルは内壁を強く突き上げられ、
その抉るような快感と自分の嬌声に、現実に引き戻された。
無理やり頂点に突き上げられ、突き落とされる。
そんな感覚を何度も味合わされ、「やめて」という涙ながらの懇願も、
嗚咽とあえぎ声の中で言葉としての意味をなさなくなり、
途中何度も意識を手放しかけては、頬を打つ手に引き戻された。
|