初めての体験 151 
 
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 「うぁあ、イヤぁ……」 
じらすような動きに、ヒカルは喘いだ。男は、故意にヒカルが感じるポイントをずらして、 
腰をすりつけてくる。 
「ヒカルちゃん、僕は何人目?」 
「ヒカルちゃんは可愛いから、相手に困らないよね…棋士仲間とかとした?」 
 一瞬、ビクリと肩を震わせたが、すぐに首を振って否定した。こんなことをしても、きっと 
ウソだとバレてしまうだろう。 
 男はクックッと篭もった耳障りな笑い声を立てた。 
「ウソつきだなぁ。」 
ヒカルを圧迫していたものをいきなり引き抜かれ、息が詰まった。 
「は……あぁん!」 
「このままじゃあ、ヒカルちゃんの顔が見えないからね………」 
 男は、ヒカルの腰を持ち上げて、そのまま仰向けに返した。ヒカルの腰は、男の両手で簡単に 
一回りできるくらいの細さだった。男が感嘆の声を上げた。 
「本当に華奢なんだね………こんなに小さくて…か細くって………」 
 そのまま男は動こうとしなかった。ヒカルはずっと閉じていた瞳を恐る恐る開いた。 
男は、ヒカルを見つめたまま動かない。その表情は恍惚として、うっとりとヒカルに見とれて 
いた。 
 その魂を抜かれたような瞳に恐怖を覚えた。ヒカルは、男から身を隠そうと、小さな身体を 
ますます小さく折り曲げた。  
 
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