少年王アキラ 16


(16)
オガタンは、座間に侮蔑の混じった冷たい視線を投げつけると、くるりと背を向け、アキラ王に向き直った。
座間はそんなオガタンの冷たい態度に、レェスのハンケチを噛み締めた。
オガタンは、身悶えする座間を無視してアキラ王に話しかけた。
「まあ、これの使い方を教える前に、一つ私がアドバイスを…」
「アドバイス?」
アキラ王が怪訝そうに聞き返した。この男はそんな親切な人間だっただろうか?
「あなたはいつもレッドに直球勝負…しかし、時には変化球も必要なのです。」
オガタンの言わんとしていることが、聡明なアキラ王にはすぐにわかった。
「変化球と癒しの薬の合わせ技でレッドをモノにするのか?」
オガタンが大きく頷いた。
「でも、せこい手は使いたくない…」
アキラ王は、愛するレッドにピ―――の小さい奴とは思われたくなかった。
「クックックッ…甘いな…!愛とは奪い、奪われるモノ…どんな手を使っても
 手に入れた者の勝ちです。クックックッ…」
ニヒルというよりは、邪悪な笑いをオガタンがアキラ王に向けた。
そんなオガタンの姿に、座間はますます顔を赤らめ、体をくねらせた。



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