初摘み 16
(16)
「進藤…」
アキラがあやすように、キスを繰り返した。
「痛い…!放して…許してよぉ………」
背中を仰け反らせて、アキラから離れようとするヒカルを強く抱きしめる。そのまま、
少しずつ腰を進めた。完全に埋めずに浅い部分で一旦止めた後、ヒカルが落ち着くまでずっと髪を撫で続けた。
「うぅ……痛い…痛いよ…」
ヒカルのすすり泣きに、胸が痛んだ。だが、それ以上にヒカルを手に入れた喜びの方が
大きかった。ヒカルの中にいると思うだけで、弾けてしまいそうだった。
ゆっくりと腰を揺すった。ヒカルが「ひっ…!」と、小さく息を呑む音が聞こえた。
「いや…やだ、動くな…痛い…!」
「ゴメン…我慢して…」
泣きわめくヒカルを抱きしめた。自分から逃げていかないように、しっかりとつなぎ止める。
「う…くぅ…進藤…」
ヒカルの中は、狭く熱くアキラを芯から痺れさせた。ヒカルは、青ざめた顔で唇を震わせて
いる。もう、泣くことさえも出来ないようだった。
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