紙一重 16 - 20
(16)
社はサイドボードに置かれたオロナインのチューブを手に取ると、中指にたっぷりと絞り
出し、その指を秘門に宛がって軟膏を擦り付ける様にして、指を静かに挿入した。
その瞬間にアキラから溜息のような呻き声が上がった。
「あうぅぅぅん、んっっん!!」
指は意外にスルリと滑るように秘門内に入り込んで行ったので社は驚いた。
入り口は狭いものの中は案外スペースがあり、壁の粘膜はスルスルとしていて繊細な幕が
張られているようだった。社が指をグイと中程まで入れて壁を弄ると、入り口がヒクヒクと
収縮して指を締め付けてくる。アキラは小刻みになった息遣いと共に喘ぎ声も小刻みに
出し続けていた。
「んんっ!・・あぁっ!・・うぅっ!・・」
その反応に興奮しながら指を捻って内壁を弄っていた社が、今度は掌を返すように上向きに
して壁をなぞった途端に、アキラの体が大きく跳ねて仰け反り、一際高い声が漏れる。
「うああぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!」
「??!!!」
───なんや?!どないしたんや?
驚いた社が手を止めると、アキラはねだる様な声を出して更なる行為を要求してきた。
「うぅぅっん」
社がその内壁の小さなポイントを集中的に刺激すると、すぐにアキラの体が大きく震えて
ペニスが張り詰め、涙混じりの声も大きくなって来た。
早くイキ着きたいアキラが、自分のペニスを震える手で掴み扱き出したので、慌てて社が
アキラの足を押さえていた左手を動かしてアキラの手を払いのけてペニスを掴んだ。
社が右手で内壁のポイントを執拗に擦りながら左手でペニスを激しく扱き始めると、
アキラは左右に頭を打ち振り、両手でシーツを強く掴んで体を仰け反らせ、大きな嬌声を
発しながらついに精液を勢い良く吐き出した。
「ああっ!あっ!うあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!んーっんっんっ!!」
社は始めて見るその光景を信じられない想いで見詰めていた。
アキラのその痴態は普段のアキラからは考えられないような欲望に忠実で貪欲な姿であり、
マグマを噴出させる勢いは活火山のようにエネルギーに溢れていて壮絶な光景だった。
(17)
アキラの姿に興奮して息が荒くなってきた社は、急いで指を抜くとサイドボードにある
コンドームを一枚取り、自分の固く勃ち上がったペニスに装着した。
アキラのペニスは一度達したにも拘らず、まだ元気があり、今の射精だけで満足している
とは到底思えなかった。
少し開きかけた秘門の入り口からはピンク色の内壁がヒクヒク動いているのが見える。
社はもう一度軟膏を指に付けると、今度は人差し指を添えて回転させながら秘門から滑り
込ませた。二本の指で内壁を探りながらさっきのポイントを撫で回すと、アキラは再び
大きな声を上げて体を震わせ、指を締め付けてきた。
限界に来ていた社は指を引き抜き、念のためコンドームの上から軟膏を塗りつけると、
アキラの右足を左肩に乗せてアキラの腰を浮かせて亀頭を秘門に宛がい、静かに腰を押し
進めた。
「うっ、んっっ、あぁぁっっ!!」
入り口でそれなりの抵抗にあったものの、アキラが締め付けないように大きく息をしながら
体の力を抜くと、意外にスムーズに社のペニスが入り口を通過した。
一息ついて体勢を整え、社は力を込めて腰を水平に押し付けてさらに奥へ半分程侵入させると
余りの気持ち良さに社も思わす声を上げた。
「んんっっっ!!」
アキラの秘門の中は燃えるように熱く、スベスベした内壁に軟膏が纏わり付いて、丁度良い
粘度になっていた。
社は初めての快感にすぐにも爆発しそうになるが、少し動きを止め、必死で立て直していた。
アキラの内壁は優しく撫でるように社のペニスを包み込んでおり、どこまでも吸い込む
ような吸引力も兼ね備えていた。今まで経験した女の物欲しげにねっとり纏わり付く内壁
ではなく、涼やかに受け入れて絡め取るような別世界の代物であった。
久し振りの熱い肉棒にアキラは我を忘れていた。ずっと欲しかった物が手に入った悦びで
全身が震えて汗が噴き出し、涙も溢れてきた。
息と体勢を整えている社を待って、アキラは更なる欲望を素直に伝える。
(18)
「もっと・・・・・もっと奥まで貫いて欲しい・・・・・」
「?!!大丈夫なんか?」
これ以上無理ではないかと思っていた社は驚いて問いかけると、アキラは軽く頷いて、
「大丈夫、もっと・・・・・はやく・・・して」
と震える声で要求する。その余りにも淫靡な表情に社は我を忘れて勢い良く腰を打ち
つけると、アキラの口から今までにも増して苦しそうな忘我の喘ぎ声が漏れる。
「あーっ、うわあぁぁぁぁぁっっっ!!んっっ、うぅぅ、いゃぁぁっっ!!!」
これ以上入らないと思われていたその先は、意外にどこまでも続いており、抵抗を押し
のけて奥まで侵入すると、行き止まりの無い世界に迷い込んだみたいで、そのまま
ペニスがさらわれそうになる。
それでもアキラは涙を流しながらうわ言の様な声を出し続けた。
「もっと・・・・・もっと・・・・・あぁぁぁっっ!!・・・・」
社は必死になって腰を打ちつけた。部屋には抜き差しによってグチャグチャと軟膏が
混ざり合う音とアキラの喘ぎ声が響いて、それらの音がさらに二人を刺激して快感を
高めていく。
社はアキラの左足も右肩に乗せると、アキラの体を二つに折り曲げるようにして深く、
より深くペニスを打ちつけながら、自分の腰の角度を変えて、アキラの感じるポイントを
掠めるように抽出を繰り返した。
社の下腹部に触れるアキラのペニスは大きく張り詰めて、先端からは悦びの雫を滴らせて
ヒクヒクと揺れていた。
ポイントを責めながら腰を打ち付けると、アキラのシーツを握り締める手に力が入り、
首筋には汗が滴り落ち、瞑られた目からは涙が溢れた。口を半開きにして頭を打ち振り
ながら大きな喘ぎ声を出して、最後が近い事を知らせていた。
社がアキラのペニスを握りしめて強く扱くと、体を大きく反り返らせて震えながら最後の
快感を貪り、ついに白濁液を飛び散らせた。
「はぁぁぁっっっっ!んっっっっっっ!うわぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!」
その瞬間、社のペニスも収縮する内壁に強く締め付けられて堪らず到達した。
「あぁ塔矢、うんっっっんっ・・・・・!!!」
(19)
そのまま暫く余韻に浸りながら息を整えていた社は、アキラの足を肩から下ろすと、
ペニスを勢い良く引き抜いた。その急激な排出感にアキラは顔をしかめて、
「うわっ!」
と声を上げた。
「!!??」
「ゆっくり出て・・・・・・」
「悪かった。ゆっくり出なあかんのやな?」
アキラはコクリと頷いて、社の腕を軽く掴みながらじっと見詰めてきた。
その瞳は妖しく潤んでおり、軽く開けられた唇は更なる行為を要求しているようだった。
そのアキラの瞳を見ただけで、社のペニスは再び大きく勃ち上がって来た。
サイドボードにある二枚目のコンドームを手にすると、素早くそれを装着して、アキラの
体をひっくり返してうつ伏せにした。
社が後ろから耳朶をしゃぶり、項に口付けると、アキラの口から再び甘い吐息が漏れた。
汗ばんだ背中を撫で擦りながら口付けて、少しずつ腰の方に下りて行く。白くて弾力の
ある双丘を両手で強く掴み、揉みしだきながら両側に開くと、まだ口が閉まりきっていない
充血して赤みを帯びた秘門が露になった。
桃色の内壁が誘うようにヒクヒクしているのを見た社は、急いで軟膏を入り口に塗りつけると、
アキラの腰を持ち上げて、足を開かせた。
腰を高く上げて四つん這い状態になったアキラの秘門に亀頭を宛てがうと、両手で臀部を
大きく押し広げながら、腰をしっかり押さえ、力を入れて一気にアキラの中に侵入した。
ブズブズという挿入音とアキラの獣のような体位から繰り出される嬌声に、社は今まで
意識して抑えていた欲望が急激に噴き上がり、我慢出来ずに夢中になって腰を打ち付けた。
アキラの内壁は熱く社を包み込み、どこまでも吸い込もうとするかのようにペニスを
引っ張り込み締め付けてきて、社を狂わせた。
気が付くと社はもう引き返せない所まで登りつめており、止める事が出来ないまま二回目の
精を吐き出した。
「塔矢・・・・んっ、う、ああっ!・・・」
(20)
───あかん!どないしょ!!
アキラの腰を抱えたまま、社は大きく酸素を吸い込んで、
「すまん・・・・・・ちょっとだけ待ってくれるか」
そう言うと、今度はゆっくりアキラからペニスを引き抜き、三枚目のコンドームを取って
自分のペニスを必死に扱き出した。
アキラは黙って体位を維持したまま社の回復を待っており、社の目には口を開けた秘門が
丸見えで、その下で張り詰めて雫を垂らしたペニスが揺れているのも見えた。
自分に対してここまで無防備に欲望を曝け出しているアキラに、社のペニスはたちまち
元気を取り戻した。
急いでコンドームを装着し軟膏を付けて、見ている間にも少しずつ収縮して来ている
秘門にペニスを宛てると、勢い良く腰を動かして一気に突き刺した。
アキラは待ちわびた熱い塊に今まで同様大きな声を上げる。
「やぁぁっ!んんっっっ!うぅぅっっ!あぁぁぁっっ・・・・・!!」
一回目は手探りで様子を見ながらの行為だったので、アキラが満足し切れていたとは
思えなかった。二回目は余りの気持ち良さに我慢出来ずに達してしまった社だったので、
今回はもう失敗は許されなかった。
何が何でもアキラの望む全てを与えなければ自分の存在価値が無いような気がして社は
必死にアキラの反応を窺った。
アキラにとって社は二人目の相手であり、セックスの回数はそれなりに多く経験して
いたが、一人のセックスの方法しか知らない。
様々な事をされて来てはいたが、その人間の方法に馴らされていた事を痛感していた。
社とのセックスはそういう意味では新鮮で、男相手の経験は無いとは言え、いままでの
女相手の経験が活かされており、無理の無い進め方でアキラを安心させた。
絶頂への持って行き方も多少違うが、社のモノはアキラを満足させるのに十分な質量を
持っており、社の事の運び方を素早く察知したアキラは、それに無意識に自分の体を
合わせていた。
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