りぼん 16 - 20
(16)
塔矢が何度もオレを呼びながら、とりあえず全部うめこんできた。
オレとはちがう熱。
こんなにもリアルに塔矢を感じてる。
そこがジンジンしてきた。コイツが動けば、オレの意識はぶっとぶ。
はやく、はやく、塔矢……。
「しんどう……」
オレの唇に軽く触れて、塔矢が動き出した。
けど抜き差しを数回されたとたん、もんっのすごい激痛が脳天を直撃した。
「いってぇ!!」
大声が聞こえた。オレの悲鳴だって一瞬わかんなかった。
「いたいッ! いたい!!」
死ぬほど痛いっ!!
「進藤、力を抜いて」
「んぁ、む、りッ! イッ!!」
なんでこんなに痛いんだよぉ。
涙がばあーって出てきた。どこからこの痛みがきてるんだろ。
手を痛みのもとへとやってみる。硬くなったオレのペニスにたどりついた。
指になにかがからまる。
なんだ、これ……そうだ、リボンだ。リボン……リボン?
塔矢が結んだやつか!?
「くそぉっ! ほどけよ! 今すぐほどけっ」
リボンがさらに大きくなろうとしたオレのペニスをせきとめているんだ。
まばたきをして、涙を追いやってそこを見る。
リボンの色が濃くなってる気がした。
あんな深紅に近い色だったっけ?
まあそんなことはどうでもいい。今すぐほどいてくれ!
「とおやっ!」
「待ってくれ。今やってる。ただ濡れてて、結び目が固くなってるんだ」
濡れて、ってオレのでか? もしかして色が変わってるのも……。
(17)
リボンがさわさわと当たって、またオレのがぴくんって反応してしまった。
痛みが襲ってくる。
「死ぬ! 早くしろよっ」
思わず足で塔矢の肩を蹴飛ばした。そしたらオレの中に入ってた塔矢が抜けかけた。
「んぁ……たぁっ! もぉ、うごくなよぉっ!!」
「進藤もじっとしててくれ」
くそぉ、いてぇ、とうやのばかやろぉ……。
「もうすぐ……」
言いかけた塔矢の声がいきなり切れた。
オレはどうしたのかと思って、ぎゅっとつぶってた目を開いた。
塔矢、なんかバカみたいな顔してる。
「目元が赤くなってて、すごく色っぽい……それに痛みに顔を歪めてるのが……」
コイツ! なにをボケたことを言ってんだ!
一言モンクを言ってやろうと思ったのに、できなかった。
「ぁああっ!!」
急に解放されるのを感じた。いや、感じるまえにオレははじけてた。
お腹とかふとももがびっしょり濡れてる。いつもよりたくさん出た気がする。
「赤くなってる……」
塔矢がリボンがまかれていたところをなぞった。
少しヒリヒリするけど、その痛みもなんかけっこう……。
「今度こそ……いい?」
「う、ん……んぁ?」
うなずいたとたん、お腹のなかにあったかいものが入ってきた。
え? まさかもうイッたのか?
「と……や?」
塔矢はブゼンとしている。
「キミのなかに入ってずっと我慢してたんだ。しかたないだろう」
ああ、そうだな。オマエは忍耐があるよ。そんで機動力もな。
たった今だしたばかりなのに、塔矢のがオレの中でどんどん熱をもっていってる。
オレも人のこと言えないけどな。
(18)
前髪をかきわけられて、おでこにキスされた。
それが合図だったみたいに、塔矢が腰を使いはじめた。
「ぅん! ひっ、あっ!」
いきなり奥を突かれた。さっきとはちがう痛さがオレを包む。
塔矢は少しずつリボンをほどきながら、オレのなかを行ったり来たりしてる。
リボンがこすれて痛いんだけど、それ以上に気持ちよくなっちゃってる。
「あっあ、は……ん、とぉやあ……っ」
縛られてた身体がラクになってくると、物足りなさを感じてしまう。
このままでもいいんだけど、オレは誕生日プレゼントなんだから、やっぱりコイツを喜ばせ
なくちゃいけないな、って残った意識のカケラが言ってる。
「とぉや、オレ、上に……」
声がぶれる。え? て塔矢がオレの顔をのぞきこんでくる。
手をついて、なんとか起き上がる。塔矢も身体をどけてくれた。
塔矢の胸に手をあてながら、オレはそのまま体重をかけた。そしたら上下が入れかわった。
「くぅっ……」
下から突き刺さるような体位って、やっぱりちょっとキツイ。
「しんどう?」
聞いてくるような塔矢の声。オレは少し笑って、腰を浮かして塔矢のを自分のなかから引き
抜いた。途中までいったら、今度は腰を沈めていく。
塔矢がさっきオレの中で出したから、けっこうスムーズにいけそうだ。
うん、大丈夫だ。
オレは動きをどんどん速くしていった。そしたら塔矢がオレの下で声をあげた。
「とぉっ、きもち、い……?」
「ぃっ、しんどっ……ぉ、んっ」
「あっ!」
塔矢が下から腰を突き上げるように揺らしてきた。
オレはその刺激で、思わず前かがみになる。塔矢のお腹のうえに手をついた。
ぱっと塔矢と目が合った。すごく嬉しそうで、そんな顔みてたら、はりきりたくなった。
もっと気持ちよくなってほしい。もっとオレを感じてほしい。
(19)
オレは出し入れをやめて、今度はこきざみに腰を動かした。
こっちのほうがオレも気持ちよくて、だんだん夢中になってきた。
少しもいじってないのに、オレのペニスが熱くなってくる。
「ふっ、うん……はっ、あはっ……」
オレの汗がポタポタ塔矢に落ちていく。それが塔矢の汗とまじる。
汗まで塔矢と一つになりたがってるみたいだ。
「あ! やぁっ、あッ!」
火傷しそうなほど熱い塔矢の手がオレの腰をつかんで、前後に揺さぶってきた。
頭のなかが沸騰してどうにかなりそうだ。
激しすぎて、気持ちいいのかそうじゃないのか、わからなくなってくる。
「んや、とっや! あっ、あぁっ……」
塔矢をオレん中で感じながら、こうやって腰を振ってるとさ、幸せみたいなのがオレのなか
からにじみでてくるのがわかる。
視線を横にはしらすと、華やかな色のリボンが散らばっていた。
こんなにいっぱいオレの身体にまきつけられてたんだ。
「しんど、こっちを、見てっ……」
「あ、ちょっ……んんぁあ、ぅんっ」
ペニスに指をからめられて、すぐにまたコイツの熱にオレはおぼれてしまう。
「もう、ボク……」
せっぱつまった声に、オレもコクコクとうなずく。
塔矢がこれまで以上に腰を強く動かして、オレの腰を引き寄せた。ぐっ、て一番深いところ
で塔矢を感じた瞬間、ずずずってぶちまけられた。
「――――ッ!」
声はのどの奥でつっかえたけど、出すもんは塔矢の手にちゃんと出してた。
ああ、目のまえがクラクラしてよく見えない。
「はぁ、あ、はっ……ぁ」
自分のなかにいる塔矢のを出さずに、オレはそのまま倒れた。
塔矢の汗ばんだ肌をほっぺで感じる。ぎゅって抱きしめられると、すごく安心できる。
オレ、塔矢にこうして抱きしめてもらうのが、好きだ。
涙が出そうなほど、胸がいっぱいになるんだ。
(20)
なんてちょっと感傷にひたってたら、塔矢がオレの耳元でうっとりとささやいた。
「今日はすごく積極的に動いてくれたね」
どうしてそういうことを口に出して言うんだ、コイツは。
呆れてると、塔矢がオレの唇を指ではしからはしまでゆっくりとなぞった。
「こっちにも、入れたいんだけど」
甘えるような声で言う。せっかくうまいもん食べたのに、どうしてオマエのをくわえなきゃ
いけないんだ……。
オレはノロノロと起き上がって、腰を浮かした。そしたら、精液と一緒に塔矢のが出てきて
なんだかメチャクチャ恥ずかしくなった。
「進藤、ダメか?」
誕生日のワガママだからって、何でもかんでもきいてもらえると思ったら大間違いだぞ。
――――オオマチガイ、だぞ。
身体をずらしてオレは塔矢のペニスをつかむと、塔矢の顔をうかがいながらしごいた。
コイツのいうことをきいてやるのは、しなかったらまた下のほうに突っ込まれるからだ。
それが嫌だから、口でしてやってるんだ。
勃ちあがってくると、今度は根元から先までまんべんなく舌で舐める。
う、やっぱり苦い。あんまり味わわないように、唾液をのみこまないで塔矢のにすりつけて
いく。そしたらピチャッて音がして、握ってたものがまたグンって大きくなった。
塔矢は上半身を起こして、ひざまずいてるオレの髪に指をさしいれて引っ張ったりしてる。
「ん、すごく、いい……っ」
息をつめてそう言うと、右手でオレのほっぺを撫でてくれた。
オレの舌や指の動きに塔矢が反応してくれる。
口を大きく開けて、オレは塔矢のを口に含んだ。あごが痛いけど、それでも頭を動かす。
二度も出してるから、塔矢はなかなかイこうとしない。
でもペニスはますます大きくなってくる。なんかオレ――――
「しん、ど……?」
「ゴメン、もう一回欲しくなった」
「ええ!? ちょっと、まっ、しんどうっ!」
塔矢がうろたえてる。へへ、ざまあみろ。
そんなふうに思いながら、オレはまた腰を落としていった。
|