昼下がりの遊戯 16 - 20
(16)
「まだだよ進藤。時間はたっぷりあるんだからもっと楽しもうよ。ね…」
アキラはそういいながら、そっとヒカルのペニスをしごき始めた。
先のぬるぬるとした雫を竿全体に塗りつけ擦りあげる。
「あ…あ…気持ちいい…塔矢…」
ヒカルは満足げな表情を浮かべながら呟いた。
アキラは片手に持ったままのゴーヤをヒカルの顔の側まで持ってくると
それでヒカルの頬を軽くピタピタと叩く。
「ん…や…だ…」
その微かな刺激にさえ、今のヒカルには耐えられないほどの所まで来ていた。
「ねぇ進藤。これ、入れたらきっともっと気持ちよくなるよ。
ほら、小さなブツブツが一杯ついてるから。
この大きさなら進藤の中にもなんとか入る大きさだしね。」
アキラはヒカルの竿をしごいていた手をその後ろの菊穴に移動させ、
挿入時の苦痛を少しでも和らげる為の行為を始めようとしたが、
ある事に気づき、そしてヒカルにいたずらっぽく微笑み話し掛けた。
「へぇ…進藤。キミ、もしかしてボクが来る前に自分でしてたの?
ここ、物凄く柔らかくなってるんだけど。 ほら!」
そういいながら、アキラはヒカルの肛内にいきなり中指を突き立てた。
それはなんの抵抗もなくヒカルの中に進入し、内部の襞がアキラの指を
締め付けるように蠢く。
「あっ!くううっ……塔矢っ…」
アキラはヒカルの甘さを含んだ悲鳴を無視して、
突き立てた中指を激しく出し入れさせながら責めるような口調でヒカルに訊ねる。
「答えなよ。指は何本入れてたの?これだけ中が柔らかくなってるんだから
どうせ一本だけじゃないだろう?二本?それとも…三本?」
(17)
ヒカルはアキラから目を逸らした。そんな恥ずかしいこと口に出して言える訳がない。
アキラはヒカルの内部を指で嬲りながら、再度問いかける。
「ねえ、進藤ってば…。答えなよ。」
それでも、ヒカルは返事をしなかった。
「強情だな…言わなきゃ、このまま帰るよ?」
アキラはヒカルから指を引き抜いて、立ち上がった。もちろん、本気で帰るつもりはなかったが…。
ベッドに横たわっていたヒカルが、弾かれたように起きあがった。
「や…やだ…!塔矢…」
ヒカルは、アキラの上着の裾にしがみついて訴えた。大きな目には涙が滲んでいた。
アキラはヒカルに優しく笑いかけ、もう一度質問した。
「じゃあ言うよね…?何本入れていたんだい?」
ヒカルは、アキラのその美しい微笑みから目が離せない。まるで催眠術にでもかかったかの
ように、うつろに答えた。
「さ…三本…」
アキラは満足げに頷くと、ヒカルの隣に座り直した。
(18)
「へぇ…三本、ねえ?ここに、進藤は三本も入れて…」
アキラは言いながら、大きく足を開き惜しげもなく晒されたヒカルのアヌスをまるで円を
描くように撫で上げる。
「一人で、慰めてたんだね?ボクのいない寂しさを…」
焦らされる感触にヒカルは口をパクパクさせて何か言葉を紡ごうとするが、
アキラの目を見た途端魔法にでも罹ったかのように動けなくなってしまう。
「…見たいな。進藤が自分でしてるところ」
「えっ…?」
何を言われたのか、ヒカルは一瞬分からなかった。アキラはクスクス笑いながら言い放った。
「ねえ、ボクに見せてよ。進藤が自分で後を慰めてるところを…」
(19)
「な…そんな事できな…ッ!」
ひとりで快楽を貪っていた事を、知られただけでも恥ずかしいのに
目の前で行為を行うだなんて、羞恥心で死にそうになる。
「出来ないの?こんなにもココを勃たせておいて…」
言いざまヒカルのペニスを人差し指で弾いた。
「あぁ…!!」
硬く勃ち上がり、先端からは粘着質の涙を流す鮭肉色の肉塊は、
爪の擦れる微かな衝撃にすら過敏に反応してしまう。
(20)
ヒカルは、もうアキラに逆らうことが出来なかった。
ヒカルが、泣きそうな顔でアキラを見つめた。ヒカルの潤んだ瞳を見ても
アキラの心は揺らがない。むしろ、その頼りない表情を楽しんでいるようだった。
ヒカルは覚悟を決め、ベッドの上に俯せになった。恥ずかしくて堪らないが、
このまま、放って置かれるのはもっと辛い。
「いい子だね、進藤…。ボクに良く見えるようにするんだよ…」
頭上からアキラの声が降ってきた。
ヒカルは黙って、尻を高く上げた。
頬をシーツに押しつけた。無理な体勢に息が詰まりそうだったが、我慢した。
ヒカルは躊躇いながら、そろそろと指を後ろの穴へ入れた。
「あ…ん…」
指をゆっくりと前後させた。
「一本じゃ足りないだろう?」
アキラの声に促され、一本、また一本と増やした。
「くっ…あ…あぁ…」
アキラの視線をそこに感じて、ヒカルの動きはますます激しくなった。
「はぁん…あ…あぁん…」
ヒカルは自分の行為に溺れ始めた。羞恥と快感に喘ぎ、肌は桜色に染まっている。
「―えっ?」
突然、アキラが、ヒカルの腰を掴んだ。そして、後ろを嬲っているヒカルの
指を引き抜いた。途中で行為を止められ、ヒカルは戸惑った。
と、同時に、後ろに何かがあてがわれた。
まさか――――――!?
「嫌だ!」
と言おうとしたが、口から漏れたのは声にならない悲鳴だった。
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