Shangri-La第2章 17
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唇が塞がれると、待ち焦がれたアキラは両腕をその首に絡めた。
アキラが伸ばした腕の先には、確かに自分を抱き締めてくれる人がいた。
煙草の匂いが鼻を掠める。
自ら差し入れて絡めた舌からビールの苦味が伝い、
唾液の混じる音が脳髄にまで響くようだ。
触れる肌も、その奥の熱も、体中を弄る手の感触すら
身体中に過ぎるほどの幸せをアキラにもたらした。
一瞬のうちに身体中から熱が放出される感覚に酔い
やっと捕らえた雄を夢中で貪った。
溢れることすら出来ず体内で増幅されていくばかりの熱に
アキラが夢中で浸る中、不意に緒方はアキラを突き放した。
「アキラ。もう、おねだりの仕方も忘れたのか?」
始めは何が起きたのか分からないといった様子で
ぼうっとしていたアキラだったが、その視線に
焦点が定まってきたのを見て取った緒方は、促すように
枕を背にして身体を起こし、膝を立てて開いた。
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