sai包囲網・中一の夏編 17
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立ち上がって、目線を合わせた進藤の唇が小さく震えてる。噛み締め
たときに切ったのか、下の唇に少し血が滲んでいて、そこだけが紅を差
したように赤い。指の先で拭って、触れる間際まで顔を寄せた。
「泣かないで、進藤。ここにはボクとキミしかいないんだから、恥ずか
しがらなくても、いいよ」
優しく髪を撫でながら、耳元で囁くと、進藤の目が縋るようにボクを
見た。そう、キミを助けてあげられるのは、ボクだけだよ。
「と、や・・・」
「何?」
「オレ・・・」
その後を続けられず、視線を逸らす。まだ、キミの傍らにいる囲碁の
神様を庇うつもりなんだね。こんな目にあってるキミを救ってもくれな
いモノの方が大事?
「いいよ、それでも・・・」
唯一進藤の身体を隠す役目を果たしていたTシャツを胸元までたくし
上げて、現れた小さな胸の飾りを舌先で舐める。柔らかそうなおなかの
真ん中にあるヘソも、さくらんぼのように色づき始めたここも、進藤の
パーツは全てが小振りにできてるみたいに思える。
「ん、うぅ・・・」
触れる度にびくっびくっと震える滑らかな手触りが気持ち良かった。
「はぁ、あぁ、やぁ・・・」
舌と指で刺激した胸の先端がくっきりと形を作る頃には、放っておい
たはずの進藤の下肢がまた反応を見せ始めていた。皮を破ってすっかり
頭を出させたそこに触れると酷く痛がる。それにかまわず、手で握り込
むようにさすりながら、先だけを口に銜えた。
「痛い!やだぁ!」
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