Linkage 17 - 18
(17)
「やッ…ひアァッ!!」
悲痛な叫びを上げるアキラを残酷に無視し、緒方の腰は激しく律動を刻み続けた。
「キミはこれがお望みなんだろう?」
アキラの痛みに喘ぐ声が、次第に艶っぽい嬌声に変化していく様子に満足げな表情を
浮かべながら、わざと淫らな粘着質の音を立ててアキラのアヌスを繰り返し繰り返し貫く。
(フッ、殊勝なことに腰まで使い始めたか……)
緒方の動きに合わせて、自らも貪欲に快楽を求めて腰を動かすアキラの姿は妖艶そのものであった。
緒方は皮肉っぽく唇を歪めながらその様子を見下ろすと、アキラの両足を固定していた手を離した。
アキラは無意識のうちに解放された両足を緒方の腰に絡ませ、鼻を鳴らして更に緒方を求める。
リズミカルな抽送を繰り返す緒方のペニスを離すまいとするかのように、アキラの肉壁もまた怪しく
蠢き、絡みつく。
緒方はそれに応えるように、上体を前に傾け、アキラの上に覆い被さりながら、強く腰を
グラインドさせた。
これまで刺激を加えられずにいたアキラのペニスが、前傾した緒方の下腹に擦れ、アキラは堪らずに
緒方の背中に両腕を回し、きつく抱きしめる。
「……あア…ン……おがた…さぁ……ん……」
正気を失ったのではないかと思うほど甘ったるい声で緒方の名を呼ぶアキラの唇に、軽く触れる
程度のキスすると、緒方は熱い吐息と共にアキラの内奥深くに勢いよく精を注ぎ込んだ。
「はァッ…あアアァァッッッ!!!」
絶頂へと突き上げられ、緒方の背中に爪を立てて激しく喘ぐアキラもまた、自ら放ったもので
緒方の下腹を熱く濡らしていた。
(18)
緒方はアキラの腕が力無く自分の背から滑り落ちていくのに気付き、アキラの
上に覆い被さっていた上体を起こした。
僅かに荒くなった息を整えながら、額にうっすらと浮いた汗を手の甲で拭う。
腕をシーツの上に投げ出し、ぐったりとした様子で汗に濡れた胸だけを激しく
上下させるアキラだったが、それでもその両足はまだかろうじて緒方の腰に絡み
ついていた。
「アキラ君……」
緒方が呼びかけても反応はない。
額や頬に汗で貼り付いた髪を振り払う気力すら、もはやアキラには残っていなかった。
緒方はアキラとの結合を解かず、そのままの状態でサイドテーブルに腕を伸ばし、
煙草とライターを取ると、アキラを見下ろしながら一服し始めた。
腰に絡みつくアキラの両足が外れそうになるのを押さえて元に戻しながら、吸い込んだ
煙をわざとアキラの顔に向かって吐き出す。
アキラは急に吹きかけられた煙に噎せ、苦しそうに咳き込むと、なんとか顔だけを
起こして緒方を睨みつけた。
「……お……緒方さん!」
力を振り絞ってそう言うが、疲労困憊しているアキラにはその後の言葉が続かない。
「ハハハ、悪い悪い。だがオレもアキラ君にいつまでも休まれると困るんでね」
緒方は悪びれる様子もなく、むしろアキラをからかうように肩をすくめた。
「これで終わりとでも思っているのかな、アキラ君?キミはともかく、オレの方は
ケリがついていないんだがね……」
そう言いながら緒方はサイドテーブル上の灰皿で煙草を揉み消した手をアキラの
背中に滑り込ませると、アキラの上体を軽々と抱き起こした。
否応なしにアキラの上半身の体重が緒方と繋がったままの下肢に掛かり、これ迄以上に
奥深く緒方のペニスがアキラの中に入り込んでくる。
「…は…あァ……ッ!お…がた……さん!?」
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