平安幻想異聞録-異聞- 187
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「アッ!…ぐっっ……」
硬く閉じたままの秘門を強引に破られ、一気に奥まで蹂躙されて、ヒカルが
苦悶の声をあげた。
ナマズの頭のように太くこんもりと膨らんだ冠部、濡れた棹の部分。それはだが、
中に入れば、まだ炎のくすぶる松明の燃えさしをそのまま突っ込まれたようだった。
すぐに、座間は乱暴に抜き差しをはじめた。怒りにまかせて、滅茶苦茶にヒカルを
突き上げる。
「う…ゥ……ウグ……あっく……っ、ふ、くっ……あぁっ!」
犯される側のことなど端から念頭にない、激しいだけの律動だったが、それでも
間々として、その硬い玉冠が偶然に内壁のいい所にあたり、ヒカルはその都度に
悲鳴を上げさせられる。
「あぁぁっ!……はっ…くっくっ………やっ、ぁぁぁっ… く……」
「もっと啼け、もっと啼かぬか」
「くぅん…うっく……んっ、んっ、んんっ」
のど元に太刀の刃をつきつけられたままのヒカルは、それでも必死に上半身を
強ばらせて、刃に触れて喉が切れるのを防ごうとしていた。
「このお前の顔を佐為の奴にも、見せてやりたいわ!儂がお前をどう
扱っているか知っただけで、あの美しい顔があれほどに荒ぶるのだ。
儂の下でこうして苦しむお前を目の前に見たら、さて、どうなることかのう?」
座間の言葉にヒカルの心が凍った。
「…佐為に、佐為に言ったのか……っっ!?」
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