少年王アキラ 19
(19)
アキラ王とオガタンが通る場所にはスポットライトが当たるように設計されている。
2人の歩く少し先を、ピンクのネオンがくるくると乱舞していた。
「オガタン…でも、ボクね」
アキラ王はオガタンと繋いだ小指をるんるんと振りながら、小首を傾げた。
「なんですか?」
「レッドと愛し合うまで、ずっとピュアでいたいんだ…」
アキラには夢があった。
いつしかの朝、2人見つめあう赤い染み。
『初めてだったんだ…?』
はずかしそうに俯くレッドを抱き寄せ、『実は、ボクもだ』と笑うという夢を。
オガタンは後ろに倒れそうになるのを、腹筋に力をグッといれてどうにか堪えた。
「アキラ王、大丈夫だ」
「え?」
「キミのぞうさんはこれからもピュアだ」
|