ルームサービス 19 - 20


(19)
言ったアト、オレはおかしくなってハハと笑った。
何言ってんだ。一体。
こんなとこでこんなふうに縛られて、悶え狂って。足をひろげ
て親にさえ・・・・佐為にさえ晒したことのない。内臓の奥を
ヒトの目に晒して。
でも・・・・。
突然、塔矢が狂ったようにキスをしてきた。頬に、首筋に、唇に
何回も何回も。
オレも泣きながらそれに答える。
好きなんだ。
オレは塔矢が好きなんだ。こんな目に合わされても。変態でも。

なあ・・・塔矢・・・塔矢。
佐為も知らないオレがそんなに見たい?

「進藤・・・進藤・・・・」
塔矢がオレを呼びながら抱きしめてくるのがうれしくて、オレは
また泣いてしまった。


(20)
(進藤、ホラ、たてる)
(や・・・・うごかな・・・オレもう・・・・)
(体あらうから。・・・)
(つれてって・・・・)
(犬、お前は部屋掃除しろ)

(・・・みずが・・・んっ)
(でもあらって欲しいんだろう?)
(・・・・)

シャワーの湯が進藤の金色の前髪を濡らし、涙とまじわり、落ちてゆく。
石鹸をつけて体中を這い回るアキラの手に身をゆだね、ときおり、敏感
なところに水流があたり体を震わせる。
淫らな情景だった。



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