pocket-sized Xmas 2
(2)
普通サイズのアキラたんに寝込みを突撃されてどぎまぎしつつ、
俺は正座して居住まいを正した。
その間にも見慣れたあの子のちさーい姿を探して、布団の陰や床の上に目を走らせながら。
(ポケットサイズのアキラたんは、トイレにでも行ってるのかな?)
「えーと・・・あれっ?えっと、アキラたん、君は・・・」
「ええ。実は・・・」
毛布の前がすすっと開いて、奥にあるお宝がチラリズムする。
おおおっ!と感動する俺の前に、スラリとした白い脚が伸ばされた。
完璧な美脚。この脚の持ち主がいつも正座しているなんて誰が信じるだろう。
その足先を包んでいるのは――見慣れた紺色の冬用靴下。
アキラたんには少し大きいのか、爪先の部分がだぶついている。
「・・・あれ?それ、俺の靴下・・・?」
「ハイ。あなたは昨夜、靴下を片方枕元に置いてお休みになりましたよね?
それで、あなたがいつも小さいサイズのボクと暮らすとか妄想ばかりしていて
気の毒だから、今年はボクをあなたのプレゼントにあげましょうってサンタさんが。
でも、靴下にボクの体はとても入らないので、片足だけ履かせてもらったんですけど・・・」
またもお宝をチラリズムさせながら、恥ずかしそうにアキラたんが見せた
もう片方の足は確かに裸足だ。
サンタクロースから俺へのプレゼント・・・
もしかしてアキラ号だろうか?俺がついに重度おかっぱ病認定されて、
クリスマスプレゼントにかこつけてアキラ号が派遣されたのか?
――それでもいい!!嬉しい!
だが今アキラたんはなんて言った?
『小さいサイズのボクと暮らすとか妄想ばかりしていて』
って、ポケットサイズのアキラたんはどこへ行った?
俺の、俺のちさーいアキラたんは!!
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