Shangri-La 2


(2)
ヒカルは、病院にいた。母親が交通事故で入院したのだ。
気がつけば明朝は手合が、そして週末にはイベントもある。
停滞した意識の中、ヒカルは棋院に電話をかけた。
状況を説明し、対外的な仕事は思い切って1ヶ月先までキャンセルした。
話が大きくなって人が来ても煩わしいと思い、
事故のことは伏せてもらうよう頼んで電話を切った。
今は誰にも会いたくなかった。
虚ろな気持ちで座っていた。不思議と眠気は襲ってこなかった。

ヒカルの携帯は電源が切れているか電波が届かないとかで
その後もずっと留守電だった。
アキラは、連絡が欲しい、と短くメッセージを残したが連絡はなかった。
いつ電話しても携帯も自宅もいつも留守電で、
送ったメールにも返信すらないまま1週間が経った。
アキラは焦れていた。
理由も分からず捨て置かれていることに納得がいかず、
普段はいつもどおり人当たりよく振る舞っていても
言葉の端々に棘が見え隠れする自分を感じていた。



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