Shangri-La第2章 20
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今、自分が人肌に飢えているのは真実だと――それはもう、認めざるを得ない。
ヒカルの多忙の理由を理解している以上、逢いたいとねだることは出来ず
ずっと身体を持て余したままだからだ。
だが、ヒカルの他に誰か、と言ったところで、肌を合わせる相手を
そう簡単に変えることも、出来ない。
緒方なら近しいし、以前の事もあるから抵抗は全くないのだが…
目の前で悠然と銜え煙草でアキラを見ているのは、
これ以上の事をするつもりがないのか、それとも試されているのか。
アキラは緒方の口元から灰の伸びた煙草を奪って灰皿に捻じ込むと
緒方の首に絡みつくように抱きつき、耳元で囁いた。
「緒方さん、抱いて……お願い…」
否定の言葉を聞きたくなくて、そのまま緒方の唇を塞ぎ
舌を絡めて言葉を奪うと、煙草の匂いも味も、濃くアキラの中に漂った。
その風味に酔いながら、アキラは腰を浮かせて
緒方の先端を自ら入り口にあてがった。
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