アキラとヒカル−湯煙旅情編− 20
(20)
アキラを布団に寝かせると、加賀は浴衣を脱いで全裸になった。意外に熱い胸板と、鍛えあげられたような腹筋の上にペニスが猛り狂ったように反り立っている。
それをちらと見て、真っ赤になって目をそらしたアキラに被さるように四つんばいになる。
「おまえが傍にいるだけで、こんな風になっちまう。」
そう告白すると、恥ずかしがって閉じられた浴衣の合わせを取り払い、肩から胸、臍の方に舌を這わせる。
「あ・・・ん・・・んっ」
思わず漏れてしまう己の声に戸惑うようにアキラは指を噛み、愛撫に耐える。
固く閉じようとする脚を大きく広げさせると、アキラのペニスにむしゃぶりついた。
ぬるりとした蜜を垂らしている先端を舌先ではじきながらしごき、吸い上げる。同時に赤くとがった突起を指先で転がす。
「ふ・・・はぁん・・・あん。」
嗚咽交じりの嬌声を上げながら、アキラは黒糸を振り乱し、上り詰める。
幼い頃の記憶が脳裏をよぎった。
だが、それは加賀に同じことをされる事で、清められていくように感じた。嫌悪よりも、諍う術のない快感に支配されてゆく。
「あっ・・・ああっ、もうっ。」
解放される一歩手前で加賀は根元を強く握り、アキラを閉じ込めた。
荒い呼吸で胸を上下させながら、涙を浮かべ、アキラは恨めしそうに加賀を見つめた。
「まだ、だめだ。今イッちまったら後が辛くなるぞ。」
そんな加賀に抱きつくようにして舌を絡ませる。火を付けられたアキラの体は熱を持ったように上気し、恥らう姿さえ、例えようもなく淫靡で、熱い体を持て余すようにこすり付け、雄を誘う。
アキラを押し倒すと両脚を広げ、屈伸させるような形で腰を持ち上げた。アキラの顔とアヌスが同時に目に入る体制だ。
|