初摘み 20


(20)
 アキラが後ろからヒカルを抱きしめた。
「進藤?どうしてこっちむかないの?」
ヒカルの耳元に囁きかける。ヒカルはアキラを無視した。恥ずかしくて、とてもじゃないが
まともにアキラの顔を見られない。だって、まだ灯りは灯されたままだ。
 あの後、アキラはヒカルの中に何度か精液をそそぎ込んだ。ヒカルは、それを受け入れた。
最初は訳のわからないうちに、それから後は、快感の中自分から強請ったような気がする。
 嵐が過ぎた後、放心状態のヒカルをアキラはキレイにしてくれた。自分の放ったもので
汚れた胸や、腹……。それから、ヒカルの中に残ったアキラの名残…。指を入れられて、
掻き出された。羞恥のあまり泣き出したヒカルを宥めながらも、アキラはその行為を
止めてはくれなかった。
「残ったままだと大変なんだよ……」
そう言われた。何がどう大変なのかをヒカルはすぐに理解した。少し、残っていたらしい。
 この様に、とにかくヒカルにとっては、顔から火が出そうなくらい恥ずかしい出来事の連続だった。
アキラに背中を見せたまま眠ったふりをした。



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