初めての体験+Aside 21
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――――昼食後
「で、今日の晩飯のことなんだけど…」
食後の茶をすすりながら、倉田が放った一言だ。
『ちょお待て!いま昼飯喰ったばっかりやろが!しかもスシ三人前…』
そうツッコミたかった。だが、将来を嘱望される若手トップ棋士である先輩に対して
あまりにも無礼なような気がして黙っていた。
「オレ、カレーだったら作れるよ。」
ヒカルがニコニコと笑って言った。
―――――進藤のカレー!?
社は目を輝かせた。が、
「イヤ。」
無情に倉田はそれを却下した。
―――――こんのくされデブ―――――――!!!!(極太)
仮にも将来を嘱望される若手トップ棋士である先輩に対して、心の中でとはいえ、社は
無礼なことを叫んだ。社のそのめいっぱいのシャウトにアキラの声がかぶさって聞こえたのは、
気のせいではないだろう。
「なんでえ?」
ヒカルが口をとがらせた。
「昨日喰った。」
ハア?フツー喰うだろ?昨日どころか、一週間ずっとカレーだったとしてもヒカルのカレーなら
食べるだろ?向こう十年三六五日毎日カレーでも食べるだろ?喰うべきだ!
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