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進藤にこれ以上の恥辱を与えはさせない!そう言ったアキラの目は、一点のよどみもなく、その真剣な眼差しは、真っ直ぐ男達を見据えていた。
「そっか。むしろありがたいよ・・・」
薄笑いを浮かべ、おもむろに右手を掲げたかと思うと、アキラの頬めがけて振り下ろす。
「塔矢ッ!!」
ヒカルが叫ぶのと、アキラが吹っ飛んだのは同時だったろうか、アキラの、標準よりも小さめの頭がトイレの壁に打ち付けられる。真っ直ぐな髪が乱れ、唇の端には血らしきモノが見えている。
「塔矢ッ!塔矢っ!!!大丈夫かっ!?」
懸命に呼びかけるヒカル。大きな目が潤みその瞳が揺れている。
「……てめぇらっ!っざけんじゃねーー!」
「早く…進藤を離してやってくれ…。…頼む。」
静かに、しかし確かな声でそれを言うアキラの眼光は男達を見据え冷たく、鋭かった。
男達は顔を見合わせ、何事かヒソヒソと囁き合うと、背の低い方がヒカルを着替えさせ、トイレから出ていこうとする。
「塔矢っ!逃げッ…ウワっ!」
アキラの身を案じるヒカルの言葉も、ものすごい力で腕をねじり上げられ、口を塞がれたせいでみなまで言うこともできなかった。そんな自分に、大丈夫だよ、と微笑んでみせるアキラの強さに、ヒカルは胸が締めつけられる気がした。何でそんな風に笑ってられんだよッ!
「さぁ、まずは何からしてもらおうかな…?」
背の高い男は、アキラの細いあごに手をかけ、低い声でそう呟いた。
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