平安幻想異聞録-異聞- 番外 23
(23)
ヒカルの中をいっぱいに押し広げ塞いでいた男の物は、
精液と血の混じる粘った糸を引いて、ヒカルの秘門から
引きずり出された。
それで終わりではなかった。
終わった後、見物をしているばかりだった最初の男が、時間が経つうちに
力を取り戻し、ふたたび固くなった自分の陽物をそそりたたせて、
ヒカルに近づき、その開かれたままの股の間に膝を落とした。
じっと目を閉じて、意識を飛ばしてしまったかに見えるヒカルのあごを掴み、
ゆすり、叩いて、気を取り戻させる。
ヒカルはうっすらと目を開けて、男がすることを見たが、もはや
体力も気力もなく、自分の中に男のモノが差し入れられたときも、
抵抗もせず、ただわずかに呻いただけでそれを受け入れた。
ふたたび目を閉じて、男にされるままに身をまかせる。
男が腰を打ち付けるたび、ヒカルの口から、小さな破裂音に似た
あえぎ声が漏れたが、それだけだった。
ヒカルの体の反応のなさにじれて、男が激しく陽物を突き立てる。
「……っ……っ……ぁ……」
嗚咽がもれたが、涙は出なかった。
苛立った男が、陽物のひと突きごとに、更に奥へと侵入し、
その熱に下半身が徐々に蝕まれていく感触に、ようやく
僅かにヒカルの足があがいた。
ヒカルの口から、かすれた小さなあえぎ声が漏れ始める。
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