少年王アキラ 24
(24)
可憐な執事は、ベッドの上に優雅に座している少年王の足下に、恭しく跪いた。
そして、どこに隠していたのかアキラ王愛用の鞭を取り出し、王の前に掲げた。
「これは?」
王が座間に訝しげに訊ねた。座間は叩頭したまま答えた。
「あの薬は苦痛を快感に、快感はより深いものへと変えるのでございます。
ですから、王がその効能をお知りになりたければ、その鞭で私めを撲って
くださいませ。」
その方が見て解り易いと座間は言った。アキラ王は頷いた。アキラ王は
この手のことには経験値が足りないので、もっともらしい説明に納得してしまった。
オガタンは座間を睨んだ。座間の嗜好をオガタンはよく知っている。
だが、ここでよけいな口を挟めば、少年王の勘気を受けるであろう。
アキラ王は素肌にマントだけを羽織り、座間の側に立った。手首を撓らせ、
鞭を振り下ろす。
座間の体は、喜びに打ち震えた。
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