平安幻想異聞録-異聞-<水恋鳥> 24
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「ヒカル、体が辛いんじゃないんですか?」
「水の中だとちょっと平気」
そう言って、ヒカルは水面の下で佐為のモノに手を伸ばすとそれをしごき、その
固さを確かめると、おもむろに背伸びするように佐為にしがみつき、それを
自らの手で後腔の位置に導くと、少し体を浮き上がらせてから、その上に腰を
おろすようにして、奥深くに飲み込んだ。
「んん…んっ」
少し辛そうに、眉を潜ませている。佐為はヒカルのしたいようにさせた。ヒカルの
中は熱くて気持ちがいい。鍛練をおこたらない緊張した筋肉がしめつけてくる。
ヒカルが腰を揺らすと、水面がそれに合わせて揺れた。
頭をかかえるようにして抱き寄せられて、ヒカルが、佐為の頬に自分の頬を合わせた。
「…寂しいのか?」
優しい問いに、佐為は黙ってヒカルが動きやすいように、体を支えた。
ヒカルが自分の腰を佐為の中心に押し付けるように動かしている。
「ん……っ、ん、」
その度に、ヒカルの口から小さな嬌声が漏れた。
ヒカルが自分をよくしてくれようとしているのがわかった。
こうしていると、突き入れているのは自分なのに、まるで自分の方がヒカルに
抱かれているようだった。
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