初めての体験+Aside 24
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「オレ、買い物行ってくる…」
ヒカルは、しょんぼりと立ち上がった。
「進藤、ボクも行くよ。」
だが、ヒカルはアキラが立ち上がろうとするのを制した。
「いい!塔矢は大将だから倉田さんと北斗杯の相談でもしてろよ。オレ、社と行く!」
『ええええ!!進藤と買い物!?』
嬉しすぎる。心臓がバクバクと音をたてた。
「行こ!社!」
ヒカルが社の腕を掴んで、立たせようとする。ふくれっ面の可愛らしい顔が、社の眼前に
あった。少し涙を滲ませた瞳に、しばし見とれてしまった。
――――ハッ!
背中に突き刺さるような視線。「…ツンドラ?」と、いう言葉がまた頭を過ぎった。振り返るのが怖い……。
「早く行こ!」
ヒカルに引っ張られて、部屋を出た。アキラは怖いが、ヒカルと「お・買・い・物」と
いうシチュエーションには抗えない。
『後のことは、後で考えたらええんや!オレは、今の幸福をとる!』
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