失着点・展界編 24


(24)
「進藤、どうした?大丈夫か?」
緒方は倒れていたヒカルの体を起こそうとして、ハンカチに気づいた。
ヒカルの内股には伊角が拭い切れなかった乾いた赤黒い汚れが残っている。
緒方はヒカルのパーカーの襟元をグイッと下げた。
明らかにそれと分かる痕跡と痛々しいほどの歯形が、まだ性差のないヒカルの
細い首にくっきりと浮かび上がっていた。
「…なんてことだ…。」
緒方は小さく舌打ちをするとヒカルの肩を乱暴に揺すった。
「シャワーを浴びるんだ。進藤。」
ぼんやりと目を開けたヒカルは、自分が今最悪の状況なのを悟った。
底がないほどにみっともない姿を緒方の目に曝してしまっている。
恥ずかしいと言うよりも、もうどうでもいいという投げやりな気持ちに
浸された。
塔矢アキラが精鋭の若手棋士なら、間違いなくその前に壁となって立ちはだか
る大きな存在であり、多くの棋士らの目標的な立場になりつつある緒方十段。
その緒方に、もしも汚物を見るような目で見られるようになったら、もう
囲碁を続ける事は出来ない。
「服を脱ぐんだ、進藤。」
「…別に…このままでいいですよ、放っといてください。どうせもう…」
バシッと容赦のない平手がヒカルの左頬に飛んだ。
「…!!」
同じ手がパーカーの裾を掴み中のランニングごと上に引っ張り上げる。
選択を与えぬ力によってヒカルの痩身からいとも簡単に衣服は剥ぎ取られた。



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