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アキラは手を伸ばし、淫猥にそそり立った眼前の物体を握った。すでに膨張しきって堅く張り詰めたその汚らしさに、アキラの手からスッと血の気が引いてゆく。
だが大丈夫だ、とアキラは思った。心は何も感じていない。
…麻痺した様に。
「くくく…ッ、そうだ、いいぞ!さあ、もっとしっかり握ってみろ!」
上から振ってくる下卑た声を完璧な無表情で受け止める。
(嫌だ、塔矢!!そんな事するなっ!やめてくれ…!!)
背後から体を拘束され口を塞がれたまま、目の前で起こっている出来事に耐えられずにヒカルは必死でもがき叫んだ。
「ん、んんっ!んんン……ッ!!」
しかしヒカルを絡め取る男の腕は益々きつくヒカルの体を締め上げるばかりだった。
(塔矢、塔矢……!)
アキラはわずかに眉を寄せ、ヒカルに目を向けぬまま低い声で言った。
「進藤、見るな」
いっそ冷たいともいえる突き放した口調だった。
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