白と黒の宴2 25


(25)
社はアキラをちらりと見ただけで、軽く手を振り、「北斗杯で」と一言だけ言うと廊下を去って行った。
その社の言葉が意味するものを、アキラは重い気持ちで受けた。
『オレが望んだ時にオレにつき合ってくれればいい。』
要するに北斗杯期間中、社の奴隷になるということだ。
ヒカルが社の後ろ姿を見送って、アキラの元に笑顔で駆け寄って来る。
「社、大会の時大阪の街を案内してくれるってさ。まあ、あまり観光する時間ないかもしれないけど。」
「…そう。」
「もし良かったら、下見を兼ねて一度大阪に遊びに来いって。社ン家に泊めてくれるって。

そう聞いてアキラの表情が強張る。
「オレ、行こうかな。大阪って旨いモン多そうだしなあ。…あれ?、どうしたの塔矢、コワイ顔して。」
「…何でも無い」
「なんだよ、気になるじゃんか。」
そう言ってヒカルがこちらの顔を覗き込み、澄んだ丸い大きな瞳を瞬かせた。
思わずアキラはそのヒカルの顔を捕らえて唇を重ねていた。
「んっ…っ!?」
ヒカルは驚いたように目を見開いて顔を振払おうとしたが、アキラが両手でそのヒカルの顔を押さえ、
強引に舌をねじ入れてヒカルの舌を探った。そのまま片手でヒカルの頭を押さえ込んで
片手をヒカルの服の中に滑り込ませて温かく滑らかな素肌を弄った。



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